幻冬舎文庫
ニート―フリーターでもなく失業者でもなく

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  • サイズ 文庫判/ページ数 290p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784344408258
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0195

内容説明

働くことにも学ぶことにも踏み出せないニート。なぜ彼らは働く希望を持ちながら動き出せないのか―。ニートの現実を追い、またその増加防止策として十四歳の職業体験を綿密に取材し、現代の若者にとっての「働く」ということの本質を見つめ直す一冊。「ニート」の存在を一気に社会に知らしめた話題の書、待望の文庫化。

目次

第1章 「ニート」という若者
第2章 ニートに会う
第3章 14歳の分岐点
第4章 14歳と働く意味
第5章 ニートからの卒業
第6章 誰もがニートになるかもしれない

著者等紹介

玄田有史[ゲンダユウジ]
1964年生まれ。東京大学経済学部卒業。専攻は労働経済学。現在は東京大学助教授。若年者の雇用について革命的な問題提起を行った『仕事のなかの曖昧な不安』で大きな注目を浴びた(第二四回サントリー学芸賞、第四五回日経・経済図書文化賞受賞)

曲沼美恵[マガヌマミエ]
1970年生まれ。福島大学教育学部卒業。日本経済新聞社生活家庭部を経て、現在はフリーライター。主に、働く女性の問題や教育の分野で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

魚京童!

22
ニート。素晴らしいよね。それだけ社会に余裕があるし、強制力がなくなったんだよね。無理やり何かをさせるとハラスメントで訴えられるから。何もしない。何もさせない。ただ生き延びさせる。それだとつらいから、ゲームで脳内麻薬を刺激続ける。それでいいじゃないかと思うんだよね。何も生産しないけど、生産しないといけないわけではないし。みんながそうなるわけでもないし、それだけの社会になったことを誇りに思えばいいのだ。働きたい人は働けばいいし、ニートする人はすればいい。2019/05/15

ぺーいち

5
親と同居のニート。両親亡き後の行く末は?両親の生命保険、兄弟姉妹からの仕送り、そうこうするうちに自身の年金。とすると、一生安泰、社会進出不要とも思われる。どうにかなっちゃいそうなだけに、なかなか脱出できないのかなあ。なんだか・・・なあ。2011/02/28

みはる

4
ニートと言うと甘ったれ・親のすねかじり・社会不適合者という認識がある。実際甘えられる環境にいる。でもこの本に書いてあるように現状に焦っている人が多いのも事実だと思う。ニート期間があった私もその時はかなり焦っていたし、自分の存在自体を否定してました。「働かない」のではなく「働けない」。社会経験の穴が自分と社会との差を拡げていたように思う。具体的な解決策は書かれていないけど多くの人に読んでほしい。難しいし現実的ではないけど、社会全体が少しでも意識を変えていく必要があると思う。2014/01/13

榛名

3
兵庫県・富山県の取り組みはすごい!今の子どもには「仕事のリアルさ」を伝えることは大切だと思う。「情報」はすべてネットで手に入るが、「体験」だけは手に入らない。ぜひ、国を挙げてやって欲しい。2013/11/02

しき

2
ニートは、子供のときに人間関係でつまづいてしまい、他人と深い関係になれない。それが、深く追求したいものを見つけられないことに繋がっている。打開策として、『トライやるウィーク』がある。1週間、中学生に職場体験させて「自分が社会に受け入れられる存在である」「やりたくない仕事でもなんとかなる」という自信をつけてもらう。たとえ失敗しても、大人は「トライやるだから」と許してくれる。自分はニート後に専門学校へ行ったが、技術や資格より「失敗してもなんとかなる」ことを学んだように思う。「だれでも参加できる社会」が大事だ。2015/03/22

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