内容説明
金のためなら財産どころか命も狙う闇金融を営む富樫組若頭の桐生は膨大な借金を抱えたエステサロンのトップセールスマンの玉城をカモにしようとする。端麗な容姿と巧みな話術で女たちに高価な商品を売りつけていた玉城は、桐生の仕掛けたワナにはまってすべてを奪われる…。金と己れだけ信じて這い上がる暗黒の魂のレクイエム。
著者等紹介
新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年生まれ。金融会社勤務を経て、現在は都内各所でコンサルタント業を営む。第七回メフィスト賞受賞作「血塗られた神話」(講談社ノベルス、講談社文庫)でデビュー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
007
14
ヤクザってやっぱり怖い。あんな頭空っぽな男にコロリと騙される女もどうかと思うが、実際にそういう人もいるのかな。キャッチセールスやってるだけで既に胡散臭いのに。2017/03/10
kenpah
13
まさかまさかの結末でびっくりです。 お下劣ワード連発な物語でしたが、とにかく読みやすい文章なので一気に読了しました。新堂作品は不思議と無性に読みたくなる時があります。7.0点2020/07/11
カラシニコフ
10
久々の新堂冬樹。やっぱこの人のコメディセンス最高だわ。いちいち言葉選びがツボ。笑わせにきてないのに自然とニヤリ、クスリとさせられる超センス。残酷で救いのない話なのに、この人の筆のおかげでそこまで暗くはならない不思議。下巻にも期待だね。 ★★★☆☆2018/07/10
いなこ
7
相変わらずハードで面白い。玉城みたいな男はちょっと気持ち悪いな~下巻も楽しみ2019/04/12
トラビス
7
好きな作家のひとり。文芸作品には家族を苦しめる極悪な父親がよく登場するものだけど、主人公桐生の父親を超えるキャラクターはなかなかお目にかかれない。ヤクザの世界でのし上がる主人公、父親から受けた虐待経験が下巻でどう繋がるのか。また、「脱糞」や「糞塗れ」など、とにかく糞というワードが頻繁に登場。女性は注意が必要。2017/10/28