内容説明
みのり28歳。恋は3年していない。美味しい料理があって、気が置けない友達がいて、わたしの生活はどうにか回っている。そんなとき、通い始めた生け花教室で、8歳年下の透と出会い…。でも、この気持ちは封印しなければいけない。
著者等紹介
中村航[ナカムラコウ]
1969年岐阜県生まれ。2002年『リレキショ』で文藝賞を受賞しデビュー。『ぐるぐるまわるすべり台』で野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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❁かな❁
225
やっぱり中村航さんの作品大好き♡*°気持ちもよくわかり、切なくなったり、キュンとしたりしながら一気読み♪中村航さんの作品を読むのは6作目。28歳のみのりと8歳年下の透。丁寧にそれぞれの思いが描かれていく。多分そんなに泣いてしまうお話ではないのですが私は共感し過ぎて何回も涙が溢れ、泣きながら読了しました(´•̥ω•̥`)中村航さんの作品はいつもキュンとするやり取りに共感して泣いてしまいます*恋愛に年の差なんて関係ないですよね!男性の方が年下だと女性は気になりますが溢れる想いは止められないですもんね♥︎∗*゚2016/06/04
れみ
206
予備校で働く28歳のみのりとみのりが通う生け花教室で助手をしている20歳の透が花を通して惹かれ合っていくというお話。ちょっと切なくもどかしく全体的には静かな雰囲気とフワッとした印象でサラッと読める恋愛小説だったかな。中村航さんの作品初読みだったけど普段は不思議な擬音語とか出てくるような作品を色々書いてるらしい。そうなると私は他のはあまりハマらないかもなあとは思うけど、機会があったらあと一作くらい読んでみるかなあ。2016/09/29
風眠
194
あぁ、心当たりがあり過ぎる。よくあると言えば、よくある恋愛小説。けれど、みのりの想いも、透センセイの想いも、分かる。つまり人は「よくある」恋愛をしているという事だ。読んでいると、閉じられていた私の胸の小箱が開く。あの時の、あの人と、私が、物語と重なる。言い訳、気づかぬふり、そして日常という現実に戻り、失ったと思い知る。素直になれたら言える事も、もう言えない年齢になってしまった。我慢とか、先を読むとか、そういうのをやってるうちに、恋は私たちを追い越した。ならばまた追い越せばいい。この物語が私に決意をくれた。2016/05/25
takaC
166
少々歯が浮くお話でした。しかし8歳差なんて今どき普通じゃんなんて思ったりしながら読みました。2016/10/01
いつでも母さん
161
ん~ん、ふんわり優しく、ちょっとキュンとする・・まるでドラマを観ているような感じで一気に読了しました。昔取った杵柄で、背筋をシャンとしてお花を活けたくなりました。8才年下の活け花のセンセイとの恋・・「失う前から失う事を怖れる。得てもいないのに、失うことを畏れる」3年ぶりの恋を前に年上のみのりにそんなこと言わせる透センセイ、私も好きです。読後感も爽やかでした。2016/03/18