ナオミとカナコ

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  • サイズ B6判/ページ数 438p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344026728
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ナオミとカナコの祈りにも似た決断に、やがて読者も二人の“共犯者”になる。望まない職場で憂鬱な日々を送るOLの直美。夫の酷い暴力に耐える専業主婦の加奈子。三十歳を目前にして、受け入れがたい現実に追いつめられた二人が下した究極の選択…。「いっそ、二人で殺そうか。あんたの旦那」復讐か、サバイバルか、自己実現か―。前代未聞の殺人劇が、今、動き始める。比類なき“奥田ワールド”全開!

著者等紹介

奥田英朗[オクダヒデオ]
1959年岐阜県生まれ。プランナー、コピーライター、構成作家などを経て、97年『ウランバーナの森』で作家デビュー。2002年「邪魔」で第4回大藪春彦賞、04年「空中ブランコ」で第131回直木賞、07年「家日和」で第20回柴田錬三郎賞、09年「オリンピックの身代金」で第43回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

1034
奥田英朗版テルマ&ルイーズ。桐野夏生が書きそうなテーマですが、爽やかな読書感です。今年の第一冊目としては上々の滑り出しです。2015/01/01

遥かなる想い

853
2016年1Qドラマの原作。 ナオミの章とカナコの章が分かれているのが ドラマとの違いだが、同じ事実を視点を変えて 読めるのが小説的で楽しい。 読みながら広末涼子と内田有紀の映像が 浮かび..ドラマでは描き切れない外商の世界、 心の動きが読者に伝わり..一気にテンポよく 最終局面に突き進んでいく、そんなお話だった。2016/02/06

barabara

754
日本の小説では、今年度ベスト1かも。OUTの乗りは追い詰められるけど、やめられない先を見たい怖さ。それが後半最後の最後までずっと続くんだから、カナコパートは最高にサスペンスフルだった。義妹の怖さ、読者の誰もが罪の共有に怯えながらも最後まで逃げ延びることを願ったに違いない。あまりに面白くて一行一行目が離せなかった。やっぱり奥田英朗は憎たらしいほどうまいな〜。完2014/11/25

Yunemo

667
ナオミの章~どこにでもいそうな女性の、心理の変化の様が凄すぎます。なかなか男には出来ぬこと!善意を悪意に変えて、かなり荒っぽい計画をやり遂げてしまう、その過程の心模様が強過ぎて。カナコの章~胸に迫る切迫感、自身の中でも悪戦苦闘。いてもたってもいられぬ焦燥感が続きます。男はここまで持ちこたえられません。妊娠の事実は、この展開にどう影響させたんでしょう。ちょっと,このあたりが理解し難い感覚。男だから? しかし、何故結末がこうなってしまうの。まるで、行く末暗澹たるものになる予感。次の展開どうします?2015/07/04

ミカママ

635
いやぁぁぁ、上手い!さすが奥田さんだわぁ。ラストあたりは、まるで自分自身がローラーコースターに乗っているかのごとく。お腹の中はグルグル回るし、涙目にはなるし、手に汗握るとはまさにこのこと!こんなにワクワクドキドキした作品は近年でもマレでしょう。とにかく最高級のエンタメ作品でした。はぁぁぁ(脱力と感嘆のため息)。2015/04/12

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