内容説明
がんを本当に理解できれば、あなたや家族の「生き方」は、きっと変わる。体が嫌がることをしても、寿命は縮まるだけ。ひとりも、「がんもどき」で命を縮めないでほしい。「本物のがん」にかかったかたも、できるだけ快適に、できる限り長生きしてほしい。
目次
第1章 「がんもどき」で早死にする人
第2章 アンジェリーナ・ジョリーの真似はするな
第3章 がんで長生きしている3ケースと、早死にした3ケース
第4章 がん検診を受けた人ほど早死にしているのはデータで明らか
第5章 なぜ医者はがんの手術をしたがるのか
第6章 抗がん剤だけはやめなさい
第7章 「本物のがん」を切ってもたたいても無意味なワケ
第8章 「本物のがん」になったら、どうするか
第9章 「がんもどき」と「本物のがん」に関する素朴な疑問にお答えします
著者等紹介
近藤誠[コンドウマコト]
1948年生まれ。73年、慶應義塾大学医学部卒業。同年、同大学医学部放射線科入局。79~80年、米国へ留学。83年より同大学医学部放射線科講師。がんの放射線治療を専門とし、乳房温存療法のパイオニアとして知られる。患者本位の治療を実現するために、医療の情報公開を積極的にすすめる。2012年第60回菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨータン
11
がんが良くないのではなく、がんの治療が良くないというのは大いに納得。私は会社の健康診断でさえ憂鬱なので、ましてがん検診なんて絶対にしないと思います。がん検診やがん保険に使うお金をもっと自分の好きなことするために使っています。2015/04/07
BluePlanet
8
★★★★☆ 2013年11月25日発行。医者になって40年、数万人のがん患者を診るとともに、合計10万時間世界の医学論文やデータを読みこなした著者。とにかく抗がん剤だけは絶対にやらないこと。それよりも、金の亡者となった外科医によるガン手術にはあきれてしまいますね。確かに日本人はこれまで、がんとは早期に発見し、手術で取り除かないと、苦しみながら死ぬという誤った認識が埋め込まれてきましたね。一人でも多くの日本人がこの本を読み、がんに対する認識を替えることが大事ですね。この本に出会えて良かったです。2014/02/15
うさっぴ
7
ここ最近、がん治療に関する話題の本を何冊か読んでいる。どのお医者さんも、ご自分の経験から様々な意見や考えを書かれている。私にはどれが正しいのか分からない。もっと色々な本を読んで、もっとがん治療について知りたいと思った。今は健康でも、私もいつかはがんになるのかもしれないのだから、自分で知識を得ていきたい。2014/02/18
ハル
6
癌を調べるにあたり、最初の書がこれというのも何かの運命。生命の神秘という偉大な壁は、科学や医学に爪を掛けさせることを許さないのだろう。この理論が正しいかどうかなんて誰にも分からない。でも私は嫌いじゃない。苦しい上に命を削る治療より、己れの一部としての共生を選ぶ方が心が軽くなるような気がする。癌は悪ではない。いたずらっ子、くらいの認識でいいのかもしれない。2020/08/22
nranjen
6
医療とは絶対ではなく、医者は神ではない。それは今を生きるひとりの人間として心しなければならないことだと思っている。実はこの本を批判する本を読んで、興味を持って手にした。しかし、言っていることが腑に落ちる点も多く、なるほどと思って読んでいた。この本を批判している本のがん細胞の記述とこの本の言っていることは実は共通している。おそらく技術の進歩でまた新しい局面が見られるようになるのではと期待している。2018/02/25