内容説明
「生きていることになんの意味があるのか。苦しみがあるだけだ。おれはおれの暗い深い穴の中へ堕ちていく…」定年退職した男を待っていたのは、社会からの疎外感と、家族の無関心。現実とは思えぬ世界でさまよう、孤独な男の魂を描く傑作長編。
著者等紹介
梁石日[ヤンソギル]
1936年大阪府生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ペトロトキシン
21
主題となるのが何なのか結局よく解らなかった作品。定年退職を迎える者に対して、そこはかとない不安感を煽ってくる作品ではあった。Y氏は定年退職後の冴えないオジサンの設定なのかと思ってたら、万引きオバサンを強引にやっちゃう…と思わせといて、それも妄想っぽい感じ…。こうなってくると過去の殺人も現実なんだか虚構なんだか訳が解らなくなってくる。2016/08/11
てるぅ
8
どこからが現実でどこからかY氏の妄想か分からなかった。Y氏だけでなく、Y氏の家族も異常だった。狂って堕ちに堕ちた人間はこわい。2019/07/14
あおけん
3
この方の作品を読むのは初めてです。何となくタイトルと表紙の雰囲気に惹かれて図書館で借りました。正直良く解らない話で最後まで読めば解るかなと思って(まあ短めの話なのでさらっと)一気に読みましたが最後は本当に???でした。私の読解力が足りないのか、結局、妄想録って何か?何だろって???でした。2018/04/28
裕由
3
題名が気になり手にしたが、よく分からなかった2015/07/05
猫
3
定年後の親父の妄想?気分悪い描写も多く、あんまり好みじゃない、、【血と骨】の作者さんの作品とは思えないくらい面白くなかったなあ。2015/07/26