銀行篭城

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  • サイズ B6判/ページ数 266p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344004801
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

男に命じられるまま、両手を頭上に高々と上げて背を向ける行員と客。うだるような猛暑に襲われた7月15日午後3時、あさがお銀行中野支店で惨劇は起こった。男は閉店のシャッターが半分下りたところで、行内に入り込み、脱出しようとしたサラリーマンを射殺。さらに2階の行員を全員1分以内に1階に集合させるよう命令したが、トイレに入っていた行員が1秒だけ遅れたため、盾にしていた案内係を冷酷にも射殺した。そして男女全員を全裸にさせ、人間の尊厳すら奪い、完全に奴隷化した。男の名は五十嵐。いったいなぜ五十嵐は銀行に篭城し、悪魔のような残虐な行為を繰り返すのか。

著者等紹介

新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年生まれ。金融会社勤務を経て、現在は都内各所でコンサルタント業を営む。第7回メフィスト賞受賞作『血塗られた神話』(講談社ノベルス、講談社文庫)でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keiトモニ

36
当時の三菱銀行籠城事件の店内状況もこうだったのだろうか?“私達が一体どんな悪いことをしたというの!犯罪者家族が小倉幸子や五十嵐のような目に遭っているケースは珍しくない”☚家族を罰する法律はないでしょうが、犯罪者を出した道義的責任は償いましょう。“刑事さん、あの子を置き去りにしてから心安らかな日はありませんでした。私はもう逃げません”…ほんの数時間前、五十嵐なんて人は知りません。私には一切関係ありませんから!って言った人が急にここまで変わるかなぁ。ンでさっさと初波本部長指示の強行突入の方がよかったのでは…。2016/10/19

ブルームーン

35
行員と顧客を人質にとり、銃を持って籠城する男の話。無慈悲なまでに冷淡に人質を殺害していく犯人。犯行の目的はなかなか明かされず・・・。期待して読んだけど、内容は薄っぺらで、ちょとイマイチな感じ。犯人の気持ちもわからないではないが、もうちょっと他にあったのではないだろうか・・・。2015/01/31

銀河

31
納得いかない。犯人の動機にも、鷲尾や小倉幸子の罪悪感にも。前半で残酷な殺害シーンを延々見せられて、後半で犯行動機が明かされて、それが全く釣り合っていなかったと感じた。なのに、鷲尾も小倉幸子も自分が悪かったとひたすら謝る。本当はどう思って行動したかなんて、自分でもわからないことがある。私は彼らが間違っていたり、卑怯だったとは思わない。ラストの犯人の本当の目的も綺麗にまとめようとした感があって好きじゃない。私は被害者のことばかり考えてしまう。2011/06/22

そのぼん

29
タイトルにもある通り、銀行に押し入った男が主人公の物語でした。犯人である男が銀行に籠城した理由は何だったのか、読み進めていくうちに徐々に明らかになっていきました。彼の境遇には同情する部分もあるけれど、銀行に立て込もって残虐なことをするような道には進んで欲しくなかったです。2013/09/29

ニゴディー

13
実話をモデルにしてるようだけど、なんというか普通の小説の域を出ていない感じ。 ちょっときれいにまとめようとしてるのがいただけない。 もっと実際の事件はエグかったんじゃないかなと。 こういう実話をモデルにしてるような作品は「どこまでが実際の出来事なんだろう」と思わせてこそだと個人的には思う。 この作品は読んでいて実際とはちがうんだろうなという感じが強い。 さらっと読めて読み物としてはそれなりに楽しめたがそもそも人を選ぶ内容だと思うのでおすすめはできないかな。2019/12/09

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