鬼子

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  • サイズ B6判/ページ数 486p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784344001251
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ある日突然、素直な息子が悪魔に豹変した。家庭とは、これほど簡単に崩壊するものか。作家とは、かくも過酷で哀しい職業なのか。編集者とは、こんなにも非情な人種なのか。新堂冬樹。鬼。ひとでなし。だから面白い。

著者等紹介

新堂冬樹[シンドウフユキ]
1966年生まれ。金融会社勤務を経て、現在は都内各所でコンサルタント業を営む。第7回メフィスト賞受賞作「血塗られた神話」(講談社ノベルス、講談社文庫)でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

そのぼん

43
怖い、とても怖いお話でした。売れない作家の男が主人公で、家族(特に息子)との不和に悩まされ・・・といった始まり方でした。素直な少年だった息子が突然反抗的になった理由は何だったのか。衝撃のラストが待ち受けていました。2013/07/28

ミロリ

28
面白かった。売れない作家と荒れる息子、変な態度の妻、唯一まともな娘。息子の卑劣な行為にさっさと消えてくれと思っていたけれど、最終的に彼が愛すべきポジションへ成り上がり。主人公には始終イライラ。嫌な人はたくさん登場するが、やはりボスは息子を鬼子にさせてしまったあの人。トラウマは怖い。2014/11/03

sui

27
新堂冬樹さん初読みです。祖母の死を豹変してしまった境に売れない恋愛小説家・袴田の息子・浩。急に冷たくなった妻。唯一の支えは素直で明るい娘の詩織だったのだが・・・。優しく父親思いだった浩が変わってしまった理由は何なのか?読み手に予想をさせる暇を与えない展開の早さに、一気に読了。どんどん泥沼化していく袴田一家を見ていたくなくて、ゆっくり読み進められなかったというのも大きな理由かも。詩織ちゃんが可哀想すぎる。後半の展開は・・・気分が悪くなりました。こんな家庭、実際にはないと、願いたい。2017/08/22

myc0

22
売れない恋愛小説家・袴田の悲惨な家庭崩壊を描く長編。先日読んだ『代償』よりもエグいのに、目が離せなくて一気読み。新堂さんの筆力凄いっす。袴田の小説の鳥肌具合も絶妙だし、フランスかぶれの彼が、カフェで本場風に"ギャハァッソン"ってギャルソン呼んじゃうところとか!前半は袴田に対してドン引き。そして、後半は、不良少年と化した息子の暴行もさらに激しくなり…親としての袴田の気持ちを考えるとこうやって家庭が壊れ、狂ってくのって辛いね…。でも原因を考えると、(息子のせいで…)って思えるうちはまだ幸せだったと思う。2016/08/26

Gemi

19
んー…読後暗鬱な気持ちにさせてくれる1冊。少し読めばすぐ分かるのだが、軽くネタばれなので以下注意。ただ今まで読んできたこの人、黒新堂の作品はどれもオチありきの読み物。最後まで耐えられるかが勝負だな。祖母の死を期に妻の態度が豹変し、更に息子から虐待を受けるようになった売れない兼業作家の父親が主役。本人は何故このような家庭環境になったのか分からず友人や心理カウンセラーに相談し、自分なりの解を得る。読者的には誰がどんな仕掛けをしているのか考え、ある程度は気付くが終盤「そこかぁ…」と暗い気持ちにさせるオチ。鬼才?2014/04/25

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