内容説明
ぼくの、生まれて初めての、ひとり旅。おじいちゃんの故郷へ…
著者等紹介
三輪裕子[ミワヒロコ]
1951年、東京都生まれ。東京学芸大学卒業。二年間小学校の教師をした後子どもの本を書き始める。1982年『ぼくらの夏は山小屋で』で第23回講談社児童文学新人賞を受賞。『パパさんの庭』(講談社)で野間児童文芸賞、『優しい音』(小峰書店)で新美南吉児童文学賞受賞。日本児童文学者協会会員
佐藤真紀子[サトウマキコ]
画家。1965年、東京都生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やも
53
タイトルに惹かれて。小学5年生の翔太、諸事情で秋田の大おばさんのお波さんの家に夏休みの何日間か預けられることになった🏖️東京住みの翔太にしたら、寝台列車に乗ることも、秋田の暮らしも、1つ1つが大冒険✨はとこのユリアちゃんとの出会いもあり、翔太のワクワクな夏休みが始まる☀️おじいちゃんのルーツを探るために鳥海山は欠かせないワード⛰️そしてそれはお波さんや、ユリちゃんにとっても同じ!翔太は秋田でいろんなことを知った。出会いも、別れも…。こうやって色んな事を覚えて、みんな大人になっていくんだね😌★3.52021/12/21
スイ
15
小学生の頃、大好きだった三輪裕子さん。 父が育った秋田が舞台ということもあり、未読の作品を久しぶりに読んでみた。 まあ上手いこと! 子どもの頃は気づかなかったけれど、文章の過不足のなさが見事。 感情表現をくだくだと入れたりはしていないのに、人物の気持ちがこちらにも胸いっぱいに伝わってくる。 それに細かいところのリアルさよ…大人にならではの視点なのだけど、私もお母さんの立場だったらこうするしこう言うわと納得したし、察せられるお波さんの人生の悲しみと喜びが胸に滲みた。 読み終わってタイトルの意味がわかると2022/08/25
Incisor
4
生活すること、成長すること、生きること、命を受け継いでいくこと、に思いをはせていた読後、美しい鳥海山のカバーをふとはずして現れた目の前の光景に息をのんだ。まぶしくてあたたかい光に包まれ、心の地図がまたひとつ広がった。2021/03/23
あられ
1
実家の菩提寺が山形にある。翔太が乗った夜行列車が通った場所あたりだ。裾野の広い鳥海山は農村風景の背景にとても美しい。良書だった。2020/04/17
Mac Kurosawa
1
児童の本の紹介コラムのために選んだ本。 タイトルと装丁に一目惚れ。 全体的なストーリーとしては少年のひと夏の成長物語、とベタではあるが。 少年の変化に嬉しくなったり、鳥海山の描写は色彩豊かでとても良かった。 タイトルの意味に目頭が熱くなった。2015/06/19