内容説明
とにかく、まわりの注目を浴びたくなくて、ぼくはできるだけ自己主張せず、どんどん内向して、無愛想になった…。でも、だれかとこうしてつながっている。一人じゃないんだ。
著者等紹介
松本祐子[マツモトユウコ]
聖学院大学・児童学科教授。英米児童文学、ファンタジー論などの講義を担当。『未散と魔法の花(1)リューンノールの庭』で第1回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞、第19回うつのみや子ども賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)
46
父親は舞台の演出家、母は有名な舞台女優の息子として生まれた僕は、何よりも目立つことが嫌い。だからダサイ眼鏡をかけてクラスの中で目立たないようにしていたのに、担任の思わぬ一言でその平和な暮らしに変化が訪れ・・。好きな女の子に冷たくされても、一向にめげない斉藤が良かった。そして自分の新たな可能性を見つけることができた逸樹が、今後どういった道に進むのか見届けてみたいなと思いました。★★★★2012/11/21
みどり
8
児童文学、何だろうけれど、思わされることはいっぱいある。 私もカメレオンが飼いたいけれど、死んでも叶わない夢だなぁ。 図書館の本は、自分が買わない本を借りるので、出会いが倍になって素敵だ。この本も題名だけで借りたけれど、とても素敵な、中学生たちの希望が詰まった物語だった。2022/09/10
ひろいゆうき
2
児童文学なので読みやすかったです。誰にでも何であれ悩みはあり、人によって様々で、大小は他人が決めつけてはいけないなと。 みんな個性を生かして、のびのびと成長してほしいです。2019/04/20
K3
1
思春期ってなんであんなに自意識過剰なんだろ。タイトルがよかった。カメレオンに憧れる気持ちがわかる。目立ちたくない、花火や祭りはくだらない、市役所に勤めたい。わかる!2015/08/25
thimaaaru
1
友達とか、家族とか将来といった悩みに触れつつ、登場人物たちがそれぞれ何かを得、成長していくというシンプルでありがちな話だが、中学生らしい、等身大の世界観がとても好印象。ありがちとは言え、処々で脳内カメレオンに語りかける主人公など独特で面白かった。台詞回しや心理描写の一つ一つが丁寧で優しいかんじがするので安心して読めて好き。カメレオンのように周りに同化したい/どんな環境にも適応して生きる、という考え方の転換は私自身も応用して活かしていきたい。2014/07/17