内容説明
むこうには、みんな。ここには、ぼく。みんなの楽しそうな声が、ぼくには大きな音になって響く。そうだ、紙飛行機を飛ばしてみよう。もしかしたら、誰かが気づいてくれるかも――。ベストセラー絵本『ちいさな あなたへ』(主婦の友社)のピーター・レイノルズの新刊は、自閉症の子をもつ母親との出会いから生まれました。「息子の声なき叫びに耳をかたむけ、どうか手をさしのべてほしい……」。彼女の切なる願いが、レイノルズさんを衝き動かしました。その思いを受け止め、日本の読者へとつなぐのは、30数年にわたって自閉症児の治療に取り組んできた臨床心理士・酒木保さん。「レイノルズさんは、みごとな表現で、これ以上ないほどに自閉症の子どもに近づいておられます。わたしも、人は人が解るのかという、解けることのない課題に、少し近づけたと思います」。シンプルな絵と最小限の言葉で紡がれる、かけがえのない出会いの物語。「ひとりの人にとって、あなたはすべてなのかもしれない。たとえ、あなたがおおぜいの中のひとりであっても」
著者等紹介
レイノルズ,ピーター[レイノルズ,ピーター] [Reynolds,Peter H.]
1961年、カナダ・トロント生まれ。絵本作家、イラストレーター。アメリカ・マサチューセッツ州在住。絵本に『てん』(あすなろ書房)、『っぽい』(主婦の友社)など、イラストを担当した『ちいさなあなたへ』(同)、『ジュディ・モード』シリーズ(小峰書店)など多数の作品がある。幼いころから絵や漫画をかくのが大好きで、それを認めて励ましてくれた教師との出会いが、現在の仕事につながったという。「子どもたち、とくに『道を見失った』子どもたちを手助けするために、ぼくは仕事をしてきた。ぼく自身もそういう子どもだったから」と、自らのウェブサイト(http://www.peterhreynolds.com/)で語っている。この絵本は自閉症の子どもたちについて、のみならず、おおぜいとは違った個性をもつ子どもたちについて、広く理解してもらいたいという思いからかかれた。
さかきたもつ[サカキタモツ]
1948年、兵庫県姫路市生まれ。宇部フロンティア大学教授、臨床心理士。中京大学大学院文学研究科心理学専攻修士課程修了。専門は自閉症治療、思春期心理臨床、不登校児の治療。自閉症の子どもたちの言葉や行為をありのままにとらえることを通して、かれらが世界をみる認識の枠組みを共有することに主眼を置き、言語の獲得や、他者との関係をより良くするための治療法を数多く発案している。1996年、日本心理臨床学会奨励賞受賞。著書に『自閉症の子どもたち―心は本当に閉ざされているのか』(PHP新書)、編著に『人間科学における個別性と一般性―人間の基盤を求めて』(ナカニシヤ出版)などがある。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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紫 綺
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Hideto-S@仮想書店 月舟書房
モリー
スプーン