わくわく世界の絵本
あこがれの機関車

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  • サイズ A4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 25X29cm
  • 商品コード 9784338235044
  • NDC分類 K726
  • Cコード C8797

内容説明

父さんは言う。「汽笛が遠ざかってもその音は昼も夜も一日中鳴りつづけ、おまえの心に語りかけるのさ。」コレッタ・スコット・キング賞を3回受賞しているアンジェラ・ジョンソンの感動的な言葉とロレン・ロングの際立ったイラストが素晴らしい作品を作り上げている。本書は、男の子が大好きな機関車と歴史に残る機関士への憧憬を描き、悲劇的だが、人の気持ちを奮い起こさせる。ヒーローの死とヒーローの登場、夢の消滅と復活を描いているが、それ以上に読者に“希望”を持ち続けていくことの強さが語られている。ゴールデン・カイト賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

42
ミシシッピ州キャントンとテネシー州メンフィスを結ぶイリノイ・セントラル線で、機関車を運転していたジョン・ルーサー・ケーシー・ジョーンズの実話をもとにした絵本。アイルランド人の白人ケーシーは、黒人の助手と一緒に働いていた。沿線の綿花畑で働く黒人の大人や子供たちにとって、ケーシーの機関車と長い汽笛の音は未来への希望の象徴だった。ロレン・ロングの絵が意外なアングルから風景を描いていて、強く印象に残った。アメリカ的な絵本だった。2020/07/14

tokotoko

41
★アメリカ★20世紀始め、綿花畑で長時間労働を課せられていた黒人の人達の中に「ぼく」がいました。そのぼくの憧れは、機関車と、アイルランド人の運転手ケーシーと、その助手の黒人シム・ウェップでした・・・。この本を一言で言い表すには、見開きにもあった「憧憬」という言葉がピッタリです。けれどもし、懐かしさの中に悲しさがあるとき、思い出したくもないって思ったとき。。。それでも何か、大事なことを忘れてない?よーく思い出してごらん!って、気長に待っててくれます。そんな懐の大きな1冊だと思います。2015/04/04

おはなし会 芽ぶっく 

13
男の子がすきな機関車と歴史に残る機関士、悲劇的ですが大移住時代のヒーローの存在は、黒人たちの気持ちを奮い立たせるものだった。機関士ジョン・ルーサー・ケーシー・ジョーンズが黒人のシム・ウェップを助手としていたことも、ヒーロー化された大きな要因だと思う。読後に心に大きく残ったのは。『希望』を持ち続ける事です。2019/12/30

風里

10
子どもが選んだ絵本だけど、機関車かっこいい~!という絵本ではなかった。 大移住時代に実際に起こった事故。 事故自体は忘れ去られたとしても、ケーシーは黒人たちの希望だっただろう。2018/05/21

裏庭にゃんこ

10
物語の当時、黒人たちは綿花畑で大人子ども問わず長時間労働を強いられていたが、そんな中、機関車の運転士となって颯爽と駆け抜けるケーシー・ジョーンズは希望の象徴的存在だった。そのケーシーが不運な事故で亡くなってしまい、皆の失意のほどはどれほどだったか知れない。少年がいつか大人になって都会に出ていくとき、彼は何をめざすのだろう?淡々と語られているが、少年の行く末に希望のかけらが見える。2014/11/12

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