感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おはなし会 芽ぶっく
9
鈴木三重吉によって訳100年前に創刊されたシリーズ。当時の児童文学に疑問を持ち、子どものための作品を多く募って発行されたそうです。新装版で知ったので。 『 からたちの花 北原白秋 / 生きた切符 水木京太 / 黒い人と赤いそり 小川未明 / ランプのほやには 柴野民三 / 実さんの胡弓 佐藤春夫 / かっぱの話 坪田譲治 / 小松姫松 福井研介 / 少年と海 加能作次郎 / 沈んだ鐘 吉田絃二郎 / 生きた絵の話 下村千秋 / 北へ行く汽車 周郷博 →2021/06/06
パン太郎
2
小学校の教科書に載っていたお話の題名が分からないまま探すこと何十年‥「少年駅夫」でした。他にも忘れていたお話がたくさんあり、少しづつ大切に読みました。多分それまで私が触れるお話は勧善懲悪だったり道を説くものばかりだったのですが、この本にある短編はすっと身近なことから始まってすっと消えるように終わり、それでいて心のどこかにずっと引っかかっている、というのが不思議だったのを覚えています。お話って、無意味に(?)存在していいんだ、と子供の自分は感じたのでしょう。大人買いならぬ大人読み、楽しませてもらいました。2021/10/14