著者等紹介
小澤俊夫[オザワトシオ]
1930年中国長春生まれ。口承文芸学者。日本女子大学教授、ドイツ、マールブルク大学客員教授、筑波大学副学長、白百合女子大学教授を歴任。国際口承文芸学会副会長及び日本口承文芸学会会長も務める。92年より全国各地で「昔ばなし大学」を開講、98年には独自の昔話研究と実践、若手研究者の育成を目的として、「小澤昔ばなし研究所」を設立した。また、99年には季刊誌『子どもと昔話』を刊行し、昔話の研究と語りの現場を結びつけることに努めている。07年には、ヴァルター・カーン財団のヨーロッパメルヒェン賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ぼんくら
9
今年はグリム童話出版200年! シリーズ最終巻。あまり知られているお話は入っていません。ちょっとしょぼい話が多いかな。「森の家」は素朴な話で好きです。最終話の「黄金の鍵」はどの版でもグリムが最後に置いた話だそうです。解説〈昔話独特の語り口(2)―小澤俊夫〉語るため&耳で聞く物語としての昔話文体について。グリムを正しく知りたい方は、ぜひこのシリーズ1~7巻の解説を読んでください。 2012/01/21
おはなし会 芽ぶっく
7
【素話 おはなし会】 『星の銀貨』 『 ろばの子 / かぶら / 神さまのけだものと、悪魔のけだもの / 天井の梁 / ものぐさ三人息子 / ひつじ飼いの男の子 / 星の銀貨 / 嫁えらび / ディートマルシュのほら話 / なぞ話 / 怪鳥グライフ / 強力ハンス / 森の家 / 寿命 / 池の中の水の精 / こびとの贈り物 / 巨人と仕立て屋 / お百姓と悪魔 / あめふらし / 名人どろぼう / たいこたたき / 水晶の玉 / マレーン姫 / 黄金の鍵 』2012/12/09
You
1
シリーズ最終巻ということで、何を収録するか吟味した気配を感じる。「かぶら」は理不尽すぎて草。弟がいつの間にか男呼ばわりで笑う。「森の家」は、家畜というよりも動物に対する情を感じる珍しい話のように思った。「寿命」は現代でも通用するよくできた小話。「名人どろぼう」は、これを語った人自身の聡明さが伺える、構成と展開の巧みな話だった。ラストの「黄金の鍵」は本当に、グリム童話集の最後を飾るに相応しい掌編。そしてこれが語られていた当時、こうして子供への語りを打ち切って家事や仕事に移ったのかなあ、なんて想像させられる。2023/02/05
日向夏(泉)
1
Kindle読み上げで。青空文庫。自分が昔読んだ結末とちょっと違った。2017/02/28