文学の森
ジュリエッタ荘の幽霊

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  • サイズ A5判/ページ数 182p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784338174220
  • NDC分類 K973
  • Cコード C8397

内容説明

第二次世界大戦末期、母親と八歳の弟フレードと一緒に母親の故郷の村に疎開していたリッリ。父はドイツ軍の捕虜となり、ポーランドの収容所にいる。村の大通りには、ときおりドイツ兵やファシストたちのトラックが走り、山の中にはパルチザンたちがひそんでいた。そんな夏のある日、リッリは「呪われた屋敷」と呼ばれる家に見知らぬ少女を見かけた。村人の話では、結核で亡くなった少女の幽霊が現れるという…。戦時下のイタリアの田舎を舞台に、少女たちの秘密と友情、そして成長を描くビトリット賞、ルニジャーナ・ラガッツィ賞受賞作。

著者等紹介

ドンギ,ベアトリーチェ・ソリナス[ドンギ,ベアトリーチェソリナス][Donghi,Beatrice Solinas]
1923年ジェノヴァ近郊の町セッラ・リッコに生まれる。20代前半、イギリスに留学し英文学を学んだ後、小説家としてデビュー。児童文学の作家・評論家として、また民話集の編纂などで活躍

長野徹[ナガノトオル]
1962年山口県に生まれる。東京大学文学部卒業。同大学院博士課程修了(イタリア文学専攻)。1995年から96年イタリア政府給費留学生としてパドヴァ大学文学部に留学。現在はイタリア文学の研究、紹介に従事している

ゾッソラーティ,エマヌエーラ[ゾッソラーティ,エマヌエーラ][Bussolati,Emanuela]
1946年に生まれる。大学で建築学を学んだ後、児童心理学研究所に勤務し、子どもたちのコミュニケーション能力や感情表現の発達を促す教育活動に携わる。その後、子どもの本の編集者、作家、イラストレーターとして、イタリア、フランス、イギリスで活躍
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

55
第二次世界大戦末期のイタリア。母親の故郷の村に疎開していたリッリはある日、「呪われた屋敷」と呼ばれる家に見知らぬ少女を見かけた。彼女の正体は…?人種も宗教も超えたふたりの少女の友情があたたかい。こういう描写は大好き。戦時下の田舎の生活も興味深い。前半はのんびりとした雰囲気だが後半はハラハラする展開に。楽しめた。良質の児童文学。2018/04/22

モモ

47
第二次世界大戦末期、母親の故郷の村に疎開していたリッリは「呪われた屋敷」と呼ばれる家で少女を見かける。村の大通りではドイツ兵やファシストがいて、山にはパルチザンたちがひそんでいる。その村では、多くの人が秘密をもっていた。負傷したパルチザンやユダヤ人をかくまう人々。密告する人がいるなか、リッリの母やグスティン伯父さんの信頼できる姿にほっとする。リッリと少女の村からの脱出、そして戦争が終わってからの、その後の話が胸を打つ。2021/08/18

ぶんこ

36
第二次世界大戦の末期、北イタリアに疎開していたリッリが経験した勇気ある人々の闘いと、その一員としてユダヤの少女を助けたお話。ドイツの同盟国だったイタリアでドイツの捕虜となったリッリの父。ドイツと戦うパルチザンと、それを助けた村人たち。レヴァウディさん、リッリの母、グスティンおじさん、そしてリッリの口の硬さと勇気に感動。素敵な本でした。2018/05/06

星落秋風五丈原

28
母親と八歳の弟フレードと一緒に母親の故郷の村に疎開していたリッリ。父はドイツ軍の捕虜となり、ポーランドの収容所にいる。村の大通りには、ときおりドイツ兵やファシストたちのトラックが走り、山の中にはパルチザンたちがひそんでいた。そんな夏のある日、リッリは「呪われた屋敷」と呼ばれる家に見知らぬ少女を見かけた。村人の話では、結核で亡くなった少女の幽霊が現れるという…。戦時下のイタリアの田舎を舞台に、少女たちの秘密と友情、そして成長を描くビトリット賞、ルニジャーナ・ラガッツィ賞受賞作。 2010/05/20

かおすけ

13
【図書館本】舞台は第二次世界大戦末期の北イタリア。主人公のリッリは、母親と弟のフレードと一緒に母親の故郷の村に疎開してしていた。ある日リッリは、村で〝呪われた屋敷〟と呼ばれるジュリエッタ荘で少女の姿を見かけてしまう。/お気に入りさんの感想を読んで気になった本です。リッリの子どもらしい目線で物語は進みながらも、随所に戦時中の暗い影が現れます。大人も子どもも誰もが理不尽な思いを抱えながらも懸命に生き抜いている姿が眩しかったです。素敵な一冊でした。2018/03/12

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