出版社内容情報
いぼ・ピッピ・てんとう虫・ネコのお年玉・たんぽぽ・コマの墓・兄弟・九官鳥。迷子になった小さな女の子を、親切にお家に連れ帰ってあげようとしたおにいちゃんも、道に迷ってしまい悲しい気分になった時、野原のたんぽぽの綿毛をとばすことでなにやら心なぐさめられ、そのうち道も分かり無事に帰れる、表題作のたんぽぽを始めとして、丘さんならではのしっとりした心うつお話8編。読み聞かせや朝読に最適。総ルビです。 小学校中学年~
内容説明
たんぽぽのわたげ、フッとふくとフワフワとんで青い空、心がかるーくなってゆく。きみの心にとどけたい八つのちいさなおはなし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
53
いいなあ。優しい物語集。そして大人が読むと、どれもしみじみと心に染みるストーリー。丘修三さんの素朴で人間愛に溢れた文章が温かい。「ピッピ」「ネコのお年玉」「たんぽぽ」が好み。2021/09/21
なななお
21
『口で歩く』の丘修三さんの短編集。世の中の人みんなが、ほんの少し思いやれれば、こんな優しい世界に巡り会えるんだなぁ、と思える。そんなに大した事じゃなく、相手の気持ちを想像して「こうなったら嬉しいだろうな」を、見返りを求めず出来れば…。表題作『たんぽぽ』名前も知らないお兄ちゃん、こんな男の子が本当に居てくれたら素敵だなぁ。『いぼ』直子おばさんの話、マイナスに受け取ることもあるものなのに「これのおかげで命が助かったのよ」。素敵な思いやりの先送り。give & give,then little take2022/07/02
Naomi
13
久しぶりの丘修三さん作品。短いお話8話。子どもの日常は、ちょっとしたことが心を揺さぶる出来事になることがある。切ないお話もあったけれど、大げさにしすぎず描かれているのが、いいなぁと思う。「ピッピ」のおじいちゃん、「ネコのお年玉」の獣医さん、「兄弟」のお母さん、素敵☆前書きの言葉がよかった。「やさしさを いただき 勇気を いただき ときには それらを おかえししながら 生きていく」2014/08/15
おはなし会 芽ぶっく
7
8編の短編集。やさしいおはなしばかりです。大人がジーンとくるかも?2019/05/30
みつばちい
2
心温まる短編集。九官鳥とねこのお年玉は、電車の中で涙してしまいました。中学年にぜひ。2016/07/13