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14歳、ぼくらの疾走―マイクとチック

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  • サイズ B6判/ページ数 311p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784338144322
  • NDC分類 K943
  • Cコード C8397

内容説明

きみは、どこから来たの。どこにむかって、ぼくらは歩いているの、今。人が旅をするのは、なんのためなの。50年後のぼくらは、どう生きているのだろう…っていうか、明日は…?

著者等紹介

ヘルンドルフ,ヴォルフガング[ヘルンドルフ,ヴォルフガング] [Herrndorf,Wolfgang]
1965年、ハンブルク生まれ。ニュルンベルクの芸術アカデミーで絵画を学び、イラストレーターとして風刺雑誌Titanicなどに寄稿。2002年に“In Pl¨uschgewittern”で作家デビューし、2010年に発表された本作品“Tschick”は、ドイツ児童文学賞、クレメンス・ブレンターノ賞、ハンス・ファラダ賞を受賞。2011年の“Sand”(邦題「砂」論創社)はライプツィヒ・ブックフェア賞を受賞し、ドイツ書籍賞のショートリスト入りも果たした。2003年8月26日、死去

木本栄[キモトサカエ] [Sowa,Michael]
ロンドン生まれ、ボン大学卒業。ベルリン在住

ゾーヴァ,ミヒャエル[ゾーヴァ,ミヒャエル]
1945年、ベルリン生まれ。ベルリン芸術大学を卒業後、画家・イラストレーターとして活躍。1995年、優れた現代風刺画家に与えられるオラーフ・グールブランソン賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mocha

103
家でもギムナジウムでも自分を抑えつけているマイクと、ロシア系で問題児のチック。盗んだ車でアウトバーンをかっ飛ばし、さまざまな出会いと逃走を繰り返すハチャメチャなロードノベルだ。序盤の鬱屈したマイクの語りは『ライ麦畑〜』的なもだもだ感で入り込みづらかったが、旅立ってからの様子は解説にもあるように『ハックルベリー・フィン』みたいな楽しさがあった。マイクの軽口は世の中をわかっているようで、でも全然幼くて、そのくせ本質をついている。「ロックだ!」と言いたくなる作品だった。2017/07/20

J7(読メ低浮上中)

39
懐かしい児童文学の世界を思い出した一冊。『菊次郎の夏』『スタンドバイミー』『MOTHER2』と往年の名作にもひけをとらない少年+夏+冒険の物語。主人公の旅のパートナーであるチックが無免許で運転してきた車で登場するシーンから一気に引きこまれた。14歳の車旅なんて鬱屈とした日常を飛び出す手段としては少々アバンギャルドなとこもあるけど、少年たちの閉塞した現実を突き破るのに、その過激さが読んでいて気持ちよくもあった。物語の舞台は現代ドイツだけど、どこか子供時代に読んだお話のファンタジーな雰囲気を感じて楽しかった。2018/10/25

Richard Thornburg

38
感想:★★★★★  ゆっくりと読んでいたのに、ついに読み終えてしまった。  主人公たちと同じで、終わりなき冒険を途中で終わらされた感じかな。 内容的にはタイトルがまんまです。  読み終えてみて思ったのは、他のレビューにあるような『スタンド・バイ・ミー』ではなく個人的には『トム・ソーヤの冒険』に非常に近い印象を受けました。  やんちゃ度では比較にならないけどトムとマイク、ハックとチックは似通ってる部分が多大にあると思います。2017/11/21

ソングライン

17
ベルリンに暮らす裕福だが両親の不和を抱える14歳の少年マイク、転校してきた初日から酒臭いロシア人のチック、憧れの美少女タチャーナの誕生日に招待されなかった二人は夏休みの初日、チックが盗んだ古いロシア車に乗りアウトバーンを南へ旅します。まだ何ものでもない少年の時、何に惹かれるでもなく、何がしたいわけではないのに沸き起こる旅情、お互いのことを知り深まる友情、そして信じたくなる出会った人々の優しい人情、結末は悲しくも胸をはるマイクの成長に心和みます。2022/03/12

スイ

10
原題はシンプルに「チック」でそれも良いのだけど、邦題もいいなぁ。好き。 学校で浮いている、というよりいないような存在のマイク。 夏休みに入ると、アルコール中毒の母は施設へ、父親は若い愛人と不倫旅行で、一人家に残される。 それ以上に、ほぼ皆が招待された好きなクラスメイトのバースデイパーティに呼ばれなかったことが堪え、落ち込んでいるところに、転入生で変わり者のチックが。 やはり呼ばれていないチックは、盗んだ車で乗り込んでやろうぜ、とマイクに持ちかける…というところから始まる、一夏のロードノベル。2019/03/22

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