出版社内容情報
96歳のかずさんはみかのひいおばあちゃん。ある夏の始まりの日、ふと、かずさんが話してくれたのは、1945年の8月9日の原爆が落とされた日のこと。長崎の病院で働いていたときに起きた出来事でした。
内容説明
ある夏の日。かずさんが、みかに、むかしの話をしてくれました。それは、一九四五年の八月九日。長崎に原爆がおとされた日のことでした。「もう、二どと、あんなことがおこらないような、よのなかにしなくちゃね」世代をこえて受け継いでゆく、約束の物語。
著者等紹介
佐和みずえ[サワミズエ]
愛媛県出身。児童書の著作多数
かわいちひろ[カワイチヒロ]
画家。人の表情やしぐさ、老若男女と住処の関係性をテーマにイラストや漫画を描く。教科書・教材テキストなども多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なななお
27
優しく戦争の悲しさを伝えてくれる幼年読本。みかはひいおばあさんの「かずさん」と同居しています。働き者で野菜作りの名人。手遊びやあやとりも得意なかずさんの手がみかは大好き。加齢で動けなくなるかずさんから、大好きなその手がツヤツヤだった頃「沢山の男の人の手を握ったのよ」と聞かされ、モテ話を聞くつもりで、みかはかずさんの若い頃の話を聞きました……作者の佐和みずえさんは、双子の二人のペンネームです。若い頃は少女漫画の原作等を手掛け、子供に関わる仕事をするうち児童書を書くようになったそう。2、3年生から読めます。2022/02/11
anne@灯れ松明の火
25
出版社のSNSで気になっていたところ、隣町新着棚で。かずさんは、みかのひいおばあちゃん。96歳。しわしわでも、あったかい手の持ち主で、一緒に手遊びしてくれる。そのかずさんが初めて語った思い出話は、哀しく、切ないものだった。でも、語り継ぐべきものでもあった。口に出すのは辛かっただろうけれど、みかに語ってくれて、ありがとう。人が死に直面した時、思い出すのはやっぱりお母さんなんだなあと、しみじみ思った。佐和みずえさん初読み。双子で、今は別々に暮らしながら一緒に書いているという作家さんだそうだ。2021/09/13
雨巫女。@新潮部
8
《本屋》ひいおばあちゃんのかずさんが、ひ孫に伝えた戦争と原爆の話。決して忘れてはいけない。2023/08/20
ris3901
7
☆新刊チェック☆おばあちゃんの語る戦争。被爆当時成人になったばかりの方も、もう100歳近くになるのですね。伝えなければならないことを、あまり悲惨にし過ぎず、でもしっかり伝えていると思います。中学年向けの戦争本は少ないと思うのでお勧めできます。2021/09/03
頼ちゃん
6
短くて、わかりやすい。こうやってうけつがれていきますように。 左和さんの本は何冊か読んだが、双子の方2人のペンネームというのは初めて知りました。2022/05/18