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最後のヴァイキング―ローアル・アムンセンの生涯

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  • サイズ A5判/ページ数 371p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336061515
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0023

出版社内容情報

南極点到達、北極飛行等の快挙を遂げた不世出の探検家アムンセン。最後の秘境に挑み続けた男の語られざる全容を描ききる。人類初、南極点へ到達した男。20世紀初頭、不可能と思える行動力と強靱な精神力で、最後の秘境に挑み続けた探検家がいた。そして借金地獄、悲恋、失踪・・・。これほど比類なき、力強い人間が存在したことを読者は知る!
19世紀末から20世紀初頭にかけての約30年間に世界初の北西航路横断航海、犬ゾリとスキーを使っての南極点到達、そして北極横断飛行などの快挙を遂げた不世出の探検家アムンセン。その偉業と失敗、交友関係、世間の誤解と汚名、借金、そして成就しない恋愛など影の部分にも光をあてて人物像を浮き彫りにする。南極点到達のプロセスにおいては、当時、彼以外には誰も不可能だったと思えるほどの冷静で緻密な判断と準備を整え、それを怠りなく実行に移すひとりの人間の力強さが描かれる。著者スティーブン・バウンは、アムンセンの名誉回復とともに、大がかりな地理的探検がもはや昔話になった現代の読者に彼の業績を紹介したいという思いがあり、それに成功している。バウンが描くアムンセンは複雑で引き込まれるほど魅力的だ。死の危険の中で仲間を導き、その後、熱狂的な聴衆に向かって自嘲気味に語りかける。バウンは『ニューヨークタイムズ』に数えきれないほど掲載されたアムンセン関連記事を見直し、また多くの研究資料、本人や仲間たちの日記や掲載雑誌などを材料に、複雑で、時に気難しく、それでいて輝かしい、いまだ知られざる素顔を見事に描き切った。

序文 最後のヴァイキング 
第一部 西
第1章 山岳王国の少年 
第2章 極地見習い生
第3章 大計画 
第4章 フランクリンが死んだところ
第5章 ヨーアハウンでの学習 
第二部 南
第6章「大手柄を立ててやる」
第7章 極地のナポレオン
第8章 犬とスキー
第9章 白銀の世界 
第三部 東
第10章 英雄帰る 
第11章 新しい戦場 
第12章 極寒のタタール
第四部 北
第13章 挫折した夢
第14章 北極の不死鳥 
第15章 飛行船とファシスト 
第16章 極地へ群がる遠征隊
第五部 失踪
第17章 もう征服する極地はない 
結び  英雄時代の終わり 

スティーブン・R・バウン[スティーブンバウン]
カナダのオタワ生まれ。大学で歴史学を専攻後、メディア界に身を置く。科学や航海の歴史に変革をもたらした事件や人物、冒険と交易の接点などに強い関心を示す数々の作品を発表し続けている。多様な事実の累積から思わず引き込まれる興味深い物語を紡ぎ出す才能は「カナダのサイモン・ウィンチェスター」と呼ばれている。わが国での訳書は『壊血病 ―― 医学の謎に挑んだ男たち』(国書刊行会、2014年)がある。

小林政子[ コバヤシマサコ ]
1972年明治学院大学英文学科を中退し外務省入省。1973年~1975年リスボン大学にて研修。主に本省では中近東アフリカ局、国連局原子力課に勤務。在外ではブラジル、カナダにて勤務。1998年外務省を退職して翻訳を志す。ユニ・カレッジにて日暮雅道氏、澤田博氏に師事。
訳書に、パール・バック『神の火を制御せよ―原爆をつくった人びと』(2007) 径書房、パール・バック『私の見た日本人』(2013)、スティーブン・R・バウン『壊血病』(2014)国書刊行会、などがある。

内容説明

人類初、南極点へ到達した男。20世紀初頭、不可能と思える行動力と強靭な精神力で、最後の秘境に挑み続けた探検家がいた。そして借金地獄、悲恋、失踪…これほど比類なき、力強い人間が存在したことを読者は知る!!

目次

第1部 西(山岳王国の少年;極地見習い生;大計画;フランクリンが死んだところ;ヨーアハウンでの学習)
第2部 南(「大手柄を立ててやる」;極地のナポレオン;犬とスキー;白銀の世界)
第3部 東(英雄帰る;新しい戦場;極楽のタタール)
第4部 北(挫折した夢;北極の不死鳥;飛行船とファシスト;北極へ群がる遠征隊)
第5部 失踪(もう征服する極地はない)

著者等紹介

バウン,スティーブン・R.[バウン,スティーブンR.] [Bown,Stephen R.]
カナダのオタワ生まれ。大学で歴史学を専攻後、メディア界に身を置く。科学や航海の歴史に変革をもたらした事件や人物、冒険と交易の接点などに強い関心を示す数々の作品を発表し続けている

小林政子[コバヤシマサコ]
1972年、明治学院大学英文学科を中退し外務省入省。リスボン大学にて語学研修。主に本省では中近東アフリカ局、国連局原子力課など。在外ではブラジル、カナダに勤務。1998年外務省を退職し翻訳を志す。ユニ・カレッジにて日暮雅道氏、澤田博氏に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケニオミ

16
国語の教科書に載っていたお話で覚えているのは二つしかありません。そのうちの一つが、アムンゼンとスコットの南極点到達を巡る競争です。スコット隊の視点で描かれた、凍死という悲惨な最期を遂げるお話だったので、心に刻みこまれています。イヌイットの生活から学んだ経験を十分に活かし挑戦したアムンゼンの前に、スコット隊は敗れるして敗れたということでしょう。国の威信をかけて臨んだスコット隊は、アムンゼン隊が南極点を目指していると聞き、経験も整備も十分でないにも係わらず突き進んだ結果の死でした。興味深い一冊でした。2017/09/28

勝浩1958

15
人類で地球の両極に立ったのはアムンセンだけだ。彼の探検の成功の要因に、犬ぞりの使用、壊血病を予防するため生肉を食したり、アザラシの毛皮を纏ったりと、極地の住民の習慣や技法を活用したことが挙げられよう。十分すぎるほどの準備に余念がなかったのである。それと、シャクルトンが 述べたように、アムンセンは私ではなく、私たちという言葉を繰り返した講演で分かるように、隊員とともに働いたことも成功に導いた秘訣と言えよう。人生の最期は彼らしい幕の引き方だった。2017/08/12

星落秋風五丈原

14
表紙の写真はローアル・アムンセン。刻まれた皺と険しい視線は、とびかかって敵の肉を食いちぎりそうな獰猛な鷲のイメージだ。彼を有名にしたのは、英国人のスコットの南極点到達レースだ。英国人らしく馬ぞりを選んだスコットに対し、アムンセンは犬ぞりを選択。もちろんその犬は、最後には食用に使うことも織り込み済みである。見た目のこだわりよりも成功の可能性を選んだアムンセンがレースに勝ったのは、決して運だけではない。冒険家は後先考えず熱意だけで突っ走る印象が強いがアムンセンは緻密に計画を練る。優れたリーダー論としても読める2017/06/25

本の森

1
人類で初めて南極点に到達したアムンセン。国の威信を背負ったイギリスのスコット隊との制覇の戦いを繰り広げ、イヌイットから学んだアイデアをもとに、犬ぞりとスキーで先に到達するアイデアで勝利した姿は爽快な気分になった。 アムンセンがこれほど魅力的な人物になったのは受け身にならず、常に能動的に人生を選択したからだという。自分も常に能動的に人生を生きていきたいと思った。2021/11/16

takao

0
 ノルウェー人2017/10/13

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