未来の文学
ドリフトグラス

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  • サイズ B6判/ページ数 579p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336053244
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

アメリカの神話的SF作家サミュエル・R・ディレイニーの
全中短篇をほぼ網羅する決定版コレクションがついに登場!

アメリカの神話的SF作家サミュエル・R・ディレイニーの
全中短篇を網羅する決定版コレクションがついに登場!
名作「時は準宝石の螺旋のように」「スター・ピット」の他、
代表作にして最高傑作「エンパイア・スター」を新訳で収録。
華麗なる文体で彫刻された詩と思索と愛と暴力の結晶体、
全17篇(新訳4篇・本邦初訳2篇)。

コメット・ジョーはメッセージを届けるためオカリナと仔悪魔猫と共にエンパイア・スターへと旅立つ……痛快なスペース・オペラにして実験的ビルドゥングスロマン、物語の面白さを凝縮した超絶技巧が炸裂するディレイニーの最高傑作「エンパイア・スター」が鮮烈な新訳版でついに登場! さらに、海に八つ裂きにされた男たちを哀切に描く表題作の他、ヒューゴー賞ネビュラ賞に輝くサイバー・ハードボイルド「時は準宝石の螺旋のように」、よきライバルであるロジャー・ゼラズニイのスタイルを真似た異色作「われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む」、洗練を極めたテクニカラー・ファンタジー「プリズマティカ」等、華麗なる文体と変幻自在のイメージ、哲学的思索と愛と暴力とエモーションに満ちた天才ディレイニーの決定版短篇コレクション、全17篇収録。

スターピット 
コロナ 
然り、そしてゴモラ…… 
ドリフトグラス 
われら異形の軍団は、地を這う線にまたがって進む  
真鍮の檻 
ホログラム 
時は準宝石の螺旋のように  
オメガヘルム  
ブロブ
タペストリー
プリズマティカ
廃墟  
漁師の網にかかった犬
夜とジョー・ディコスタンツォの愛することども  
あとがき――疑いと夢について  

エンパイア・スター  

ディレイニー小伝 高橋良平  
「時は準宝石の螺旋のように」のこと 伊藤典夫  
「エンパイア・スター」推測だらけの訳者補記 酒井昭伸
作品データ

【著者紹介】
1942年ニューヨーク生まれ。ニューヨーク市立大学を中退後、漁船乗りやフォークシンガーとして世界を放浪、62年『アプターの宝石』でデビュー。該博な知識と詩的文体、多層的語りを駆使してメタファーに満ちた神話的作品を多数発表、アメリカン・ニューウェーブの旗手として活躍。長編に『バベル-17』(66年、ネヴュラ賞受賞)『ノヴァ』など。75年に超大作『ダールグレン』を刊行、賛否両論を巻き起こしながらSFとしては異例の大ベストセラーとなる。

内容説明

アメリカの神話的SF作家サミュエル・R・ディレイニーの全中短篇を網羅する決定版コレクションがついに登場!名作「時は準宝石の螺旋のように」「スター・ピット」の他、代表作にして最高傑作「エンパイア・スター」を新訳で収録。華麗なる文体で彫刻された詩と思索と愛と暴力の結晶体、全17篇(新訳5篇・本邦初訳2篇)。

著者等紹介

ディレイニー,サミュエル・R.[ディレイニー,サミュエルR.] [Delany,Samuel R.]
1942年ニューヨーク生まれ。ニューヨーク市立大学を中退後、漁船乗りやフォークシンガーとして世界を放浪、62年『アプターの宝石』でデビュー。該博な知識と詩的文体、多層的語りを駆使してメタファーに満ちた神話的作品を多数発表、アメリカン・ニューウェーブの旗手として活躍。近年は大学教授としても活躍している

浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生まれ。英米文学翻訳家。2010年逝去

伊藤典夫[イトウノリオ]
1942年生まれ。英米文学翻訳家

小野田和子[オノダカズコ]
1951年生まれ。英米文学翻訳家

酒井昭伸[サカイアキノブ]
1956年生まれ。英米文学翻訳家

深町眞理子[フカマチマリコ]
1931年生まれ。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紅はこべ

67
久し振りの海外ものがよりによって難解分厚いSFとは。国書刊行会の〈未来の文学〉はSF素人の私でも好きなシリーズなんだが、この作家はなかなか難物だった。宝石にこだわりがある人みたい。そのせいか色彩描写が鮮やかで美しい。「真鍮の檻」「ホログラム」「時は準宝石の螺旋のように」は繋がっている?「時は準宝石の…」「プリズマティカ」「エンパイア・スター」がわからないままにも良かった。スタージョン好きなら共鳴できる作家だ。2016/04/24

かわうそ

35
ディレイニーの小説は表層の筋立てだけではなくなぜそのような構成になっているのかを考えながら読む方が楽しめるんだろうなとは思いつつなかなかそのような読み方は難しく頭がグラグラしながらストーリーを追うので精一杯だったけどそれはそれで楽しく特によくわからないなりに「エンパイア・スター」は非常に面白く読みました。2015/01/28

月世界旅行したい

24
再読? になるのでしょうか新訳でも。収録作の多くは昔サンリオで出たものを読みました。(読んだ時は絶版なので図書館で読みましたが) 逆にディレイニーは他の長編を一切読んでいなかったりします。再読した印象は、ディレイニーのことよりギブスンを思い出したこと。この華麗さはまちがいなくギブスンだった。(当然、影響を受けたのはギブスンですけど) そうとうギブスンはこの作品たちが好きなんでしょうね。上昇志向や半私小説的なものも感じるけど一番印象的なのは華麗さでした。2014/12/31

波璃子

21
分厚い上に開いてみたら二段組みで読むのに時間がかかった。表題作と「エンパイア・スター」が好み。還ってゆく宇宙の壮大さが圧倒的でした。ゼラズニイの作風に寄せた「われら異形の~」も良かった。2016/04/16

garth

21
「いかなる社会においても、ほんとうに重要な存在といえるのは芸術家と犯罪者だけだ。なぜなら、彼らは当該社会から浮いていても、その社会の価値を問うことによって、その社会にむりやり変化をもたらしうるからだよ」やっぱり新訳『エンパイア・スター』が素晴らしい。このタイミングで再読できたのもありがたかった。以前に読んだときは、こんなにもハインラインに多くを依拠していたってことに気づいてなかったから。2015/01/29

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