内容説明
聖書に登場する植物を網羅し、自然・歴史・文化・言語など、あらゆる角度から聖書時代における植物と人々との関わりを考察。聖書学の頂点をなす歴史的大著『聖書事典』より、植物に関する項目を選び、全訳。多数の図版を付す。
著者等紹介
スミス,ウイリアム[スミス,ウイリアム][Smith,William]
1813‐1893。英国の辞書編纂者、古典学者、聖書学者
藤本時男[フジモトトキオ]
1943年東京生まれ。京都大学大学院農学研究科博士課程修了。翻訳家。編集者。博物史協会(ロンドン)会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
梟をめぐる読書
7
『聖書動物大事典』の姉妹編で、こちらは聖書に登場する植物についての情報を纏めたもの。二冊併せて読むと、聖書が書かれた時代の人々の自然との関わりや暮らしぶりが見えてくるようで面白い。「聖地の植物は、はるか遠いインドの植物よりも知られていない」とは18世紀の博物学者リンネの言葉だが、ヘブライ語で表記された動植物群を現代の種に同定しようとすることは、それだけでかなりの困難を伴うもののようだ(楽園の「知恵の実」がリンゴであるかどうかも恐らく同じ問題)。資料的価値の高そうな植物の図版多数。2013/12/25