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内容説明
本邦初紹介となる絵巻を含め、絵巻絵入写本・絵本あわせて８本を、オールカラーでこの１冊に完全収録。
目次
第１編 絵巻（井丸家所蔵『怪談之由来併画』；吉田家所蔵『稲生武太夫一代記』；堀田家所蔵『（無題簽）稲生物怪録絵巻』）
第２編 新出絵巻と写本（広島県立歴史民俗資料館所蔵『稲亭物怪録』；慶応義塾大学三田メディアセンター所蔵『稲亭物怪録』）
第３編 絵本（東北大学附属図書館（狩野文庫）所蔵『稲生平太郎物語』
宮内庁書陵部所蔵『稲生逢妖談』
西尾市岩瀬文庫所蔵『稲亭物怪図記』）
著者等紹介
杉本好伸［スギモトヨシノブ］
１９５１年京都市生まれ。慶応義塾大学大学院修士課程修了。現在、安田女子大学教授。専攻は日本近世文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
8
ありとあらゆる妖怪物に影響を与えていると言っても過言ではない稲生物怪録についてこれでもかと詰め込まれた一冊。その手の物語が大好きな自分は読み終えるまでずっとテンション上がりまくり。絵巻部分もたくさんの妖怪&怪異が描かれていて高かったけど買った価値がありました。これだけ大量のモノノケや怪異に襲われても全く動じない稲生平太郎は凄いよな。そりゃ妖怪の頭領山本五郎左衛門にも認められるわ。妖怪的なモノやお話が好きな方には心底オススメです。2016/04/21
いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00％完了】
3
古神道ネタ､妖怪ネタの小説読解のために以前ヤフオクで購入｡お値段は1600円なり(高っ！) しかし､高いだけあって､目当ての小説以外の荒俣宏や京極夏彦などの著名作家のあの作品の元ネタはこれか！と新発見が続出した｡読解に時間は要するかもしれませんが､この一冊で伝奇･ホラーからラブコメ等の大抵の作品の予備知識は対応できます｡水木しげるの妖怪イメージがいい加減な事に怒りを覚えますが､特に｢うしおととら｣と｢朝霧の巫女｣の読解の貢献は多大でした｡これから本格的な神道ネタ､妖怪ネタの作品を読まれる方などにお勧めです2012/01/18
momen
0
稲生物怪録の8バージョンを原本フルカラー&全文書き起こしで収録した豪華な一冊。似通ったバージョンの内容を比較して読めるよう工夫されている。稲生物怪録と一口に言っても絵や文章が結構違い、成立背景や当時の風潮などを想像すると興味深い。巻末の解説は各バージョンの年代などについての考察や、舞台となった場所の現在の写真が簡単に掲載されている。 ただし現代語訳は一切ついていないので(易しめの文章ではあるので、受験程度の古文や擬古文が分かれば普通に読める範囲ではある)、訳で読みたい人には勧めない。
