内容説明
霊夢により自らを道宣律師の再誕と知った源実朝は、大宋国に使節を遣わし、道宣に伝わる仏牙舎利を手にする。その舎利が示す種々の霊験は中世から近世へと続いてゆく―「正続院仏牙舎利記」ほか、僅かに現存するのみの「地蔵菩薩応験新記」「霊魂得染篇」、近世期の平均的な霊験譚「瑞応塵露集」、僧伝「満霊上人徳業伝」、修験霊場に関わる霊験「彦山権現霊験記」、怪異化の進行を窺わせる「女人愛執恠異録」など九篇を収録。
目次
地蔵菩薩応験新記
瑞応塵露集
新選発心伝
霊魂得脱篇
満霊上人徳業伝
彦山権現霊験記
正続院仏牙舎利記
女人愛執恠異録
善悪業報因縁集