文学の冒険<br> カチアートを追跡して 〈1〉

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文学の冒険
カチアートを追跡して 〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 282p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336030610
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ベック

4
ベトナム戦争は大きな黒い影でもってアメリカを覆っている。いまも、このときも。

志ん魚

3
微笑を残して前線から逃亡したカチアート。それを追って、ヴェトナムから花の都パリ目指し、奇妙な旅をする第3分隊の面々。。。兵士の心に灯った空想の物語と目の前の現実を並行させながら、自らが経験した戦争を語る。ユーモアがあって、シンプルで真っ直ぐな鋭さもあるティム・オブライエンの文章はやっぱりいいなあ。2009/08/18

空蝉

1
彼はいろんな意味でヴェトナムから離れられないだなーと感心する。戦争が意味するものも強烈さ、禍々しさ物語っているのだろう。カチアートを追うメインストーリーと下っ端歩兵ポール・バリーンの自省のパート。それから、冒頭であっさりと死者とし紹介された兵士たちが、如何に呆気なく亡くなっていったのかパートはやはり体験者としての凄みがあったが、正直、【本当の戦争の話をしよう】の方が骨太な書き方だからか、グッと迫るものがあった。 翻訳だが、オブライエンの風景描写も端的で自分には好ましい。後半も楽しく読めることを期待する。2020/10/09

桜井晴也

1
「中尉にとっては誇りこそが意志の力だった。部下たちを眺め、例の男をじっと見ながら、彼は誇りを覚えていた。彼らは知らないし、知ることもないだろうが、実は彼は部下たちを愛していた。たとえ名前を知らなくとも、列のおしまいでふうふう言っているポール・バーリンのような兵隊だろうとも、彼は部下たち全員のことをこよなく愛していた。」2014/03/16

ra0_0in

1
現代文学の冒険者たちシリーズは中学生のころよく読んだが、ティム・オブライエンのこの作品は未読だった。とても読みやすく、村上春樹的な柔らかい文体なのだけど、訳者によれば原文は「ややぎこちない」らしい。それでも、戦争に行くにはナイーブすぎるような若い語り手の息苦しさみたいなものが、時折顔を見せるのが哀愁を誘う。2012/01/31

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