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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
18
幻想的な内容でした。2017/10/04
ミツ
15
チリのシュルレアリストが描く、初恋の幼馴染の死の報せから始まるめくるめく幻想の世界。中世ゴシックロマン風の筋立てでありながらも、前後の脈絡がない唐突な場面転換や現実では考えられないようなねじくれたロジックが展開され、更には20世紀の現在と12世紀の騎士道物語が接続され、主人公が良く見知った人物なのに別の役割を与えられた人物として登場し、主人公自身も傍観者であったり登場人物として物語に参加したりとなんとも不安定極まりない。この不条理な手触りこそ、まさに夢そのものだといえる。素晴らしいが、悪酔い必至である。2017/09/20
きゅー
8
中世を舞台に物語るシュールレアリスムゴシックロマン。舞台は孤島の中の朽ちた城。拷問台、絶世の美女、死者が生き返る、姿見に映った自分の姿が自分とは勝手に動き出すとかあまりに濃厚なシチュエーションにあてられてしまった。ファンタジーが苦手なこともあり、ちょっと……2012/03/11
misui
7
幼馴染の死の報をきっかけに主人公は夢の冒険に赴くことになる。夜の海に黒々と聳える悪魔の城で繰り広げられるのは800年前と現代が交差する仄暗い物語で、夢の世界特有のふわふわとした脈絡のなさが終始つきまとう。笑ってしまうほど直球にゴシックな筋立てをなかば退屈しながら追っていくと、いつしか子供っぽい夢物語と幼年の恋が重ね合わせられ、それへの愛惜と決別を描いているのではないかと思えてくる。読んでいる間はさほどでもないが読み終えた後になって胸に迫るというのはなるほど夢のようだ。2016/06/07
ろばこ
7
初恋の少女が死んだことを新聞で知った青年がその夜に見た夢を友人に語り、友人が聞いた夢の話を書き綴った小説。夢の話なので不条理でよくわからない・・・。ゴシックな城と衣装、謎の美女、洞窟、過去と現代、自分とうり二つのアジアの皇帝・・・。幻想的で迷宮に迷い込んだような話だった。映像化しないかしら。映画「ミラーマスク」を思い出した。2015/03/09