叢書死の文化<br> 遺伝管理社会―ナチスと近未来

叢書死の文化
遺伝管理社会―ナチスと近未来

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  • サイズ B6判/ページ数 212p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784335750069
  • NDC分類 498.2
  • Cコード C1345

内容説明

慢性疾患の時代にこそ認められなければならないのは、「病者でいる権利」だ。健康が義務である社会の恐怖を描く、書下ろし。

目次

第1章 ナチス論のために(優生学的世界の現在;遺伝子をめぐる状況;医学とナチズム;ナチズム=パラダイム論 ほか)
第2章 19世紀自然科学主義と民族衛生学の誕生(社会ダーウィニズムとは何か;ヘッケルと一元論同盟;ドイツ優生思想の父プレッツ;民族衛生学と社会生物学 ほか)
第3章 民族衛生学の制度化と20年代(20世紀初頭の優生学研究;第1次世界大戦と優生学の社会的認知;ドイツ国立遺伝学研究所の設立;ヒトラーと民族衛生学者と;戦争混血児問題と外国人労働者問題 ほか)
第4章 人種主義としての超医療管理国家(アメリカの優生政策;プロイセン保健局の断種法草案;ナチスの遺伝病子孫予防法;ヒトラーの民族主義的世界観;ナチス人権学と血統証明;安楽死論の起源 ほか)
第5章 戦後精神と現代医療(連合国のナチズム解釈;医療犯罪裁判 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Aby

5
昔買った本を読みなおす.優生学の序説という位置づけになるのだろうが,これ以降の著書の方がおとなしくなってしまった感じがする.断然,この本がお勧めだが,絶版のまま.1989年にこの本を買った自分を褒めてやる.2014/04/04

山像

3
社会ダーウィニズムの時代から優生学の勃興期までを振り返りつつ、ナチスの優生政策を原資料をふんだんに引用しながら精査し、評価する。とにかく「所謂ナチ的な悪」と優生思想を一緒くたにすることの危険性は強調され、たとえば悪名高き断種法(遺伝病子孫予防法)は戦後に非ナチ化の対象とならなかった、即ち連合諸国にとっても「その程度の優生思想」は当時当たり前であったことなどが説得的に説かれている。 著者が執筆代表を務める『優生学と人間社会』は既に読んでいたのだけれど、よりその学術的なスタンスが感じられて興味深かった。2016/03/05

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