内容説明
ボランティア論の画期をなす実践的な論考、ついに登場!本書の第1部「理論編」は、そもそも「ボランティアとは何か」を問い直し、その「何か」を答えようという試みである。つづく「実践編」は、「ボランティアとは何か」という問いに対応する実践の内容・成果、さらに「そこから見えつつあるもの」について論じている。最後の「思想編」は、ボランティアを「思想」という側面から捉えることを試みている。1995年から始まる災害ボランティアは、考え、実践し、新しいものを生み出してきた。そして21世紀を迎え、新たな段階に入ろうとしている。ボランティアは「思想」となりうるのかが問われている。
目次
理論編(リスク社会とボランティア;災害ボランティアの論理;災害ボランティア再考)
実践編(災害救援活動の展開;情報とつながり―現場から問題を汲み上げ、ネットワークを作り、恊働を生み出す;復興支援の現在)
思想編(「減災サイクル」と新たな価値の創造;災害ボランティアという思想)
著者等紹介
菅磨志保[スガマシホ]
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任講師。東京都立大学(現・首都大学東京)人文学部社会学科卒業。同大学大学院社会科学研究科(社会福祉学専攻)修士課程修了。神戸大学自然科学研究科にて博士(学術)取得。東京都社会福祉協議会・東京ボランティア・市民活動センター専門員、東京都生活協同組合連合会(財)消費生活研究所研究員、阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター専任研究員などを経て現職。早稲田大学理工学部非常勤講師などを併任。専門は災害社会学、地域防災論、市民活動論。「社会参加とボランティア」(早稲田大学)、「減災コミュニケーション」(大阪大学)を担当
山下祐介[ヤマシタユウスケ]
弘前大学人文学部准教授。九州大学人文学部哲学科卒業。同大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程中退(修士)。九州大学文学部助手、弘前大学人文学部助手、講師を経て、現職。社会理論(G.H.Meadなど)、地域社会学(津軽地域研究)、環境社会学(災害、河川、過疎山村)を専攻。「社会学」「社会調査実習」(ともに弘前大学)を担当
渥美公秀[アツミトモヒデ]
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター准教授。大阪大学人間科学部卒業。同大学大学院人間科学研究科社会心理学専攻・博士前期課程修了後、ミシガン大学大学院(心理学専攻)へ留学。Ph.D.(心理学)取得。神戸大学文学部助教授、大阪大学大学院人間科学研究科ボランティア人間科学講座助教授を経て、現職。グループ・ダイナミックスを専攻。「ボランティアの集団力学」「災害ボランティア論」「減災コミュニケーション入門」などを担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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