Kobunsha paperbacks
陰謀論の罠―「9.11テロ自作自演」説はこうして捏造された

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334934071
  • NDC分類 316.4
  • Cコード C0030

内容説明

「人は小さな嘘にはすぐ気付くのに、大きな嘘は逆に信用してしまう」と、陰謀論者たちは囁き、『911ボーイングを捜せ』などというDVDや『9.11テロ捏造』などという本が売られている。そして、そこでは、ブッシュ政権がイラクに侵攻するため、“新しい真珠湾”を意図し、「9.11テロ」を自作自演したと主張されている。「WTCに突入したのは軍用機」「WTCは倒壊でなく“爆破”された」「ペンタゴンに突っ込んだのはミサイル」「ユナイテッド93便の残骸はない」など、その証拠も山ほど紹介されている。しかし、これはバカバカしいほどの「小さな嘘」だ。本書は、それを徹底的に検証し、併せて、日本人が信じ込んでいる「真珠湾陰謀説」「コベントリー陰謀説」などにも触れ、陰謀論がどうつくられるかまで言及する。本書を読めば、「9.11陰謀論」が、過去の陰謀論と同じく、そこで展開される論理トリックがあまりに情けないものだとわかるだろう。いまさら“ボーイング捜し”などする必要はない。陰謀論の蔓延は知の衰退を招く。私たちは、この世界を「イディオクラシー」(アホバカ民主主義)に向かわせてはならない。

目次

1 「9.11テロは自作自演」を検証する(WTCでなにが起こったのか?;ペンタゴンに開いた穴;消えたユナイテッド93便;まだある「9.11陰謀論」;「9.11陰謀論」のつくられ方)
2 世界は陰謀に満ちているのか?(チャーチルはコベントリーを見捨てたのか?;真珠湾:あらゆる陰謀論の母;トンキン湾事件の教訓;陰謀論の向こう側)

著者等紹介

奥菜秀次[オキナヒデジ]
1963年、埼玉県生まれ。アメリカ現代史研究家。週刊誌・月刊誌などでこれまで数々の研究・取材成果を発表してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まさやんやで

3
★★★☆☆audiobookで読了しました。まあ陰謀論というのはどこにでもあるので・・・とは言え、知らなかったことなども少しずつ知れたので良かった。2021/12/03

jackbdc

3
オーディオブックにて。不確かな情報に振り回されてもロクな事がないという話。政府、大企業やマスコミ等による大本営発表に誤りや嘘が混じることは珍しくない。一方で本書が指摘するのは、所謂陰謀論側に初歩的な誤りや嘘が蔓延っているという事実。ブラックスワンを追い求めるのは危険。身を持ち崩すかもしれない。大本営に疑いの視点を持つ事と、流行する陰謀論に加担するのは別の話。快適な暮らしに情報リテラシーは不可欠。真実に到達できる筋の話か?自分との関わりは?今結論を出せるのか?など冷静に見極める心構えが必要だと改めて思った。2021/08/21

メリクル

1
なんとなく今更ながらレビューを書いて見ますが、この本はアメリカ政府の自作自演は否定しつつジョージ・ブッシュは犯人の一味だということは半分認めちゃってるんですよね。あと自作自演を否定してるようでいて、きちんとした根拠は出さずに”感覚的におかしい気がする”位の理由しか書いてないので陰謀論と同じくらい胡散臭い内容になってます。2007/05/20

りぃ

1
「陰謀企む悪の組織」に熱をあげる人たちの主張がしょうもないこと、さらに「悪の組織」の筆頭たるアメリカもしょうもないというお話。2011/11/24

Empirestar

1
本書は、911に関する陰謀論を丁寧に反証していく本である。アメリカの公式文書や公けにされている資料をもとに、陰謀史観自体が荒唐無稽な話だということを楽しく示していく。さらには、コペントリーの空爆、トンキン湾事件、真珠湾攻撃などにまつわる陰謀論を証言や歴史的事実により、反駁した本。陰謀論のロジックを知るための一冊。2010/02/12

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