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内側から見た富士通 「成果主義」の崩壊

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  • サイズ B6判/ページ数 235p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334933395
  • NDC分類 549.09
  • Cコード C0033

内容説明

無能なトップ、暗躍する人事部、社内に渦巻く不満と嫉妬…日本を代表するリーディングカンパニーは、「成果主義」導入10年で、無惨な「負け組」に転落した。

目次

1 急降下した業績
2 社員はこうして「やる気」を失った
3 社内総無責任体制
4 「成果主義」と企業文化
5 人事部の暗部
6 日本型「成果主義」の確立へ

著者等紹介

城繁幸[ジョウシゲユキ]
1973年、山口県生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。以後人事部門にて、新人事制度導入直後からその運営に携わる。同社の隆盛と凋落を経験する過程で、成果主義のさまざまな問題点、人事の腐敗を目の当たりにし『内側から見た富士通「成果主義」の崩壊』を書く
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

28
タイトルに富士通とありますが、いわゆる成果主義を導入しているほとんどの会社が同じ症状にあると思います。まるで自分のことのように読めてしまったのは、私だけではないと思います。人事が実権を握り会社を牛耳るようになってしまったのが一番の弊害だと思いますが、売上ではなく費用に計上される間接部門が実権を握り、本来業務である社員の福利厚生の向上、働きやすい環境の提供などを全く無視していることで、会社は確実に傾きます。こうやってダメになっていった会社は多いはず。このような流れを止めないと、確実に終わりが来ると思います。2014/09/13

kozy758

14
いかに日本に成果主義が合ってないかが、具体例をもって書かれている。いい成果を出した社員は給料上がり、悪い成果だと下がる制度である。成果主義での成果の評価者は管理職とその上司の管理職である。評価ではどうしても評価者の主観や好き嫌いが入ってしまう。ただ「成果」をうまく大げさに管理職にPRできる人にとってはとてもいい制度である。つまり仕事ができる人より「成果」のPR力があると高評化=給料UP、昇級となる。「成果主義」は単なる人件費カットをしたいための制度であることは絶対間違いない。従ってモラル崩壊は深刻である。2017/05/03

Miyako Hongo

6
就職した時から自己評価シートとか書かされてきたきたけれど、これって機能するのか?と思ってきた身には腑に落ちる内容。□評価する絶対的な基準がないのに、それで給与が決められる。結局その部門が「儲かっているか」「社内的に重要か」みたいな所で決まっちゃう。とにかく自分の「成果」を上げたい人間が、他者を踏台にするんで組織としてズタボロ。顧客の信用なくして業績だだ下がり、という地獄な話。□制度改革とセットでやらないとダメだよね、という話なんだけど、それだけでもダメな気がする。2022/07/15

おぎゃ

6
胸糞悪い話だがこういう会社は多いんだろうな。名目上、公平に評価してモチベーションを上げるため導入したが、本気でやろうとすると経営陣・人事部を中心にすごい労力がかかる。それをせず、安易な人件費抑制の手段として飛びついたため、会社が各自の地位確保のための陰惨な戦いの場になってしまった。2021/02/23

所沢

6
日本型成果主義の確立には、評価者の質を維持することが重要である。矛盾を抱えたまま制度を運用すると評価者間での成績調整、業務の無理な分割と数値目標化、目標のブレイクダウン不徹底による意志疎通悪化が問題であるという言葉が特に印象に残った。2017/03/27

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