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三月

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  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334928988
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

短大を卒業してからおよそ20年。同窓会の案内を受けとって以来、ノンは学生時代に亡くなった男友達のことが気になりはじめる。彼は自殺ではなかったのではないか?ノンは仲のよかった友人に連絡を取ると―。仕事や家庭、それぞれの20年の時を歩んできた女性6人。学生時代の男友達の死を通じて明らかになる「過去」。その時、彼女たちが選ぶ道は―。未来に語り継ぎたい物語。

著者等紹介

大島真寿美[オオシママスミ]
1962年愛知県生まれ。’92年「春の手品師」で第74回文學界新人賞を受賞。『宙の家』で単行本デビュー。『ピエタ』にて、2012年本屋大賞3位に輝く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

舟江

97
3月で読み始めた3冊目。6つの短編連作だった。 阪神淡路大震災の前に、短大を卒業した女性達が、ふとした事から20年後40歳になって、それぞれに問題を抱えながらも会った。20年たっても友達は友達だ、しかし会ったからといって問題解決にはならない。そして会った2日目に東日本大震災起こる。20年は長くもあり、短くもあるのだ。 3月は、別れの季節でもあり、出会いの季節でもあった。2017/04/25

けい

87
短大時代の友人達が自身の半生を振り返りながら20年の時を経て再会し、再び旅立っていく様を描く物語。若くしてこの世を去った友人の事を夢に見てしまった則江の電話をきっかけに仲の良かった旧友が集まる。それぞれの20年を思いながら本当に楽しかったあの日へ。再会の舞台は東北「三月」という月は震災の時、そして卒業の時。「長く生きていればつらいこともある、でも歩んで行かなければ」とそっと耳元でささやいてくれた良い本でした。2013/11/14

Mumiu

86
バブルが弾ける直前、お祭りのような日々を短大生として過ごした則江たち。眩しかった日々からほぼ20年。夫の心変わりに傷つく則江が見る、死んだ森川くんの夢は単なる「あの頃はあんなに楽しかったのに」というノスタルジーだけではなさそう。それだけであの頃の友人で女子会旅行⁈だけど勢いで行けちゃうのもやっぱり女子。会って、羨むばかりだった友人もそれなりいろいろ苦労してたりお互いさま。今日は美味しいものを食べて、また明日から前を向いて行こう。則江をどうオトすか気になっていただけに、ちょっと拍子抜けしたラストでした。2013/11/15

ひめか*

83
20年も経てば様々なことが起きる。失業する領子、子持ちのバツイチと結婚した明子、地震で家族を失い彼氏と別れた花、元彼が亡くなり同時期に仲良くなった人と結婚した穂乃香、旦那に浮気されて離婚するかもしれないノン、演劇を極めるためNYへ出るも苦しむ美晴。そして自然災害は突然襲う。何が起こるかわからない人生で、若い頃は暗い未来を想像するわけではないけど、その後逆らえない試練って何度も襲ってくる。苦しいけど、それでもなんとか乗り越えながらその人なりの道を歩んでいく。辛いことも多いが、人生悪くないと思えたらいいよね。2024/03/14

トラキチ

73
初出「小説宝石」。大島さんの作品は初めて読みますが、当初本屋大賞3位の「ピエタ」からと思ってましたが最新作である本作をふとしたことから手に取りました。凄く心に響く一冊に邂逅出来た幸せを噛みしめる有意義な読書となりました。 文体はリズム感があり読みやすく、話の展開も万人受けするものだと思います。 万人受けと書きましたが、繊細なタッチの女性心理描写はとりわけ女性が読まれたらほぼ間違いのない感動と共感が約束されるでしょう。 女性が読まれたら登場人物の誰かに自分を置き換えて読むことが出来、読書の楽しさが倍増します2013/12/08

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