三千枚の金貨〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334927172
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

悲しいこと、辛いこと、腹立たしいこと…。現象に揺さぶられずに人としての喜びに生き、おおらかに歩める「おとなの心」。その「宝探し」を、四人の男女の胸躍る道程に描く。

著者等紹介

宮本輝[ミヤモトテル]
1947年、神戸市生まれ。追手門学院大学文学部卒。1977年、「泥の河」で太宰治賞を受賞し、文壇デビュー。翌年、「螢河」で芥川龍之介賞受賞。1987年、『優駿』で吉川英治文学賞受賞。2010年、『骸骨ビルの庭』で司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美雀(みすず)

51
三千枚の金貨が埋められていると聞くと、何が何でも探したくなるだろう。マミヤ3銃士の中で欲に眩む人がいたら、仲間割れ間違いなしと思う、でも、日頃の3人の友情は固くてなんかホッとする。女性の方も男達の友情に花を添える感じで好感が持てた。和歌山の山里の桜見たいですね。2014/02/20

だんたろう

36
やはり三千枚の金貨の発見は大きな問題ではなかった。芹沢由郎の壮絶な一生とその最期が、荒涼としたシルクロードにダブらせて描かれる。人間の小ささや、その力ではどうにもならないことがあると説いている。しかしその中で、藻掻きながらも努力工夫することの必要性も、さらにその先の明るい未来も表現している。与えられた状況の中で、如何に生きるかが最も重要である。そんな示唆を感じた。どんな成功を収めたかではなく、どんな生き方をしたか。自分自身を相対評価すればいいのか。この作品を一言で言うならば、「やりたいことやってるか」。2011/07/05

さゆ

34
よかった。人間って多面体だとは思うけれど、関わる人によって、その多面性の方向が決まるような気がする。そして、人間って、誰もが、多かれ少なかれ、心に傷を持っている。その傷と、どのような向き合いながら、そして、どのようにそれ癒すのかはその人次第なのだろう。強さとは、そういうものなんだろうと思った。2010/08/21

スズメ

30
95年5月25日から40日間をかけてシルクロードを息子さん達と旅をしてから15年。このような形で実が熟したのですね。砂漠でのエピソードは、実際にその場所に佇んだ人だからこそ書けたのでしょう。宮本さんの作品はどれもシンシンと根底に流れる人間への優しさ、哀れさが溢れ、好きです。働き盛りの大人達が三千枚の金貨を巡って一人の男の来し方を辿りながら宝探しを始め「夢」を手に入れるお話。この「夢」は大枚叩いても買えないものでした。人間の弱さを知っているからこそ書けるものだと思いました。2010/10/14

27
えっと、えっと、これは桜の木の下に埋められた三千枚の金貨を探す大人の冒険ストーリーじゃなかったんですか??金貨アッサリ見つかり過ぎて拍子抜け。結局金貨そのものが主題ではなくて、それを埋めた芹沢由郎を知る物語だったってことなんでしょうか。…むずい2015/05/12

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