きりきり舞い

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  • サイズ B6判/ページ数 263p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334926786
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

『東海道中膝栗毛』の著者である十返舎一九の娘、舞。酒に目がなく、時に奇行に走る父の一九には彼女も呆れ果てていた。小町娘と褒めそやされてきた舞だったが、せっかくの縁談もぶち壊され通し。おまけに一九の押しかけ弟子、今井尚武には自信たっぷりに言い寄られるわ、友人で葛飾北斎の娘、お栄は勝手に家に転がり込んでくるわ、騒動が絶えない。そんな舞を見初めた武家の若者、野上一之助…。今度こそ舞の恋は実るのか!?―。

著者等紹介

諸田玲子[モロタレイコ]
1954年静岡県生まれ。上智大学文学部卒。外資系企業を経て、翻訳・作家活動に入る。1996年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で第二四回吉川英治文学新人賞受賞。2007年『奸婦にあらず』で第二六回新田次郎文学賞を受賞。骨太の歴史小説から人情味あふれる時代物まで、幅広い作風で人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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里季

64
あらら、またやっちゃった!半分読んだところで既読とわかる。でもおもしろいからいいや。十返舎一九の娘舞のお話。葛飾北斎の娘お栄との名コンビが繰り広げるお江戸ドタバタ喜劇。でもきちんと一九の史実を踏んでいる。私は玉の輿を夢見るお舞ちゃんも好きだけど、どちらかというと私に似ているお栄の方が好きだ。不細工で厚かましくて、父親の北斎をとっても愛している。また一九の生い立ちには泣けた。居候のお侍今井尚武の仇討の話も面白かった。次作「相も変わらず・・・」も楽しみだ。きっと相も変わらずドタバタするのだろう。2014/07/22

kei302

57
読みやすい。父:十返舎一九、その押しかけ弟子、北斎の娘:お栄の三人に振り回され、舞がきりきり舞いする話。笑える展開だけでなく、情に訴えてほろりとさせられる場面もあって面白かった。村上豊さんの装画の本を読む:其の六 登場人物紹介の表紙が愉快。各章の扉絵にも村上さんのイラストが使ってあるのが嬉しい。2022/08/15

ゆみねこ

50
十返舎一九の娘舞と、葛飾北斎の娘お栄のドタバタお江戸コメディー。才能はあれど奇人変人と呼ばれた天才たちとその娘、父に対する敬愛と、愛するが故の憎らしさ、面白く読みました。2014/08/26

なゆ

49
『そろそろ旅に』で十返舎一九を読み、『眩』で北斎の娘のお栄を読んだとなれば、この本を読むしかないでしょう! ということで読んだのですが…想像以上のドタバタ劇にやや苦笑。一九はここでは奇人の人気作家だし、お栄も婚家から飛び出して居候して絵を描く変人扱いだし、図々しい弟子の今井尚武まで。一九の娘の舞は彼らに振り回されていつもきりきり舞い、という楽しい内容。でも、一九の過去に触れたとき、小田切家とのことやなんか、結構ドラマティックになってた。いろんな書かれかたするのを読み比べるのも、面白いかも。2016/08/09

30
十返舎一九、娘の舞、葛飾北斎の娘お栄に一九の弟子と名乗る居候の今井尚武も加わってしっちゃかめっちゃかのドタバタ劇。スカッとしてとっても面白かった!奇人に囲まれての生活はホントにきりきり舞いだよね。続編も読みます!2015/06/29

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