出版社内容情報
「パンを買う金と、株に投資する金とは違うはずだ」──ミヒャエル・エンデのこの言葉を具現化した島、奥ノ霧島。この国の理想の未来が、ここにある──。
内容説明
経済はじつは愛の領域なんだよ。その島の名は「奥ノ霧島」。この国の理想の未来が、ここにある―。長編小説。
著者等紹介
高任和夫[タカトウカズオ]
1946年、宮城県生まれ。東北大学法学部を卒業後、三井物産に入社。審査畑を歩みつづけるかたわら、作品を発表。’96年末、国内審査管理室長を最後に、三井物産を依願退職。以来、作家活動に専念し、著者独自のヒューマニティに裏打ちされた作品群で、経済小説の分野に新たな地平を拓く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BUBI
18
奥ノ霧島という島は架空の場所なんですね。本当にあるのかと思って調べてしまいました。でもどこかモデルになった場所はありそうだな。行ってみたくなりました。ただ冒頭、57歳にして生きる意味を失って死にたくなっている主人公にイラつきます。作家で、都心の分譲マンションの高層階に住む優雅な暮らしをしてるくせにその無様な様子ったら。今時、自分から自分を年寄りと言って爺さん化してる57歳なんていないわ。女は若さだ、とか言うセリフも余計です。キャバクラには行ったことないですが、女の子達にどうもリアリティが感じられないなぁ。2019/01/27
R
11
ある離島を取材していたら、その離島が経済的な自立をなそうとしていた、そんなお話の形をした経済if物語でした。地域通貨と、自活の可能性について、こうあったらいいなぁという生活風景を描いていてなかなか面白かった。お金は、食べることや生活することに費やし、それを得るために自分ができることで報いるという根本的な教義を大切にしていてステキだと思うものの、やはり難しいと感じてしまう。現実に歩み寄ろうとした共産主義といった印象を受けました。2016/01/05
空隼
1
現実のことを考えず、小説として読むなら面白い。2018/03/22
けい
1
この島のモデルは八丈島ですね。不協和音は抹消されてしまいそうな島の様子になんだか空恐ろしいものをかんじてしまったりして。優しい経済学の本だと思うと面白いかな。2012/08/06
k_jizo
1
★★夢のような島の生活 エンデの島>罪びと>敗者復活戦2009/05/07