甘露梅―お針子おとせ吉原春秋

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784334923464
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

遊廓でお針子として働きはじめた町家の女房が出会った、哀しくもやさしい恋。心の色艶を描かせたら当代随一の女流作家による、本当に「読ませる」時代小説。

著者等紹介

宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年北海道函館市生まれ。1995年「幻の声」でオール読物新人賞を受賞して作家デビュー。そのデビュー作を含む同名の連作短編集ほか、『紫紺のつばめ髪結い伊三次捕物余話』『雷桜』などが次々に直木賞候補に挙げられ、2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、2001年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。女性ならではの、哀しみあふれながらもほのかな温かみに包まれた、人情味たっぷりの時代小説の書き手として、現在最も期待されている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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さなごん

27
甘い話ばかりじゃない、それが宇江佐真理さんだなと思うようになってきた。なんだかんだ言いつつ、二人が結ばれてよかったのかな。喜蝶と筆吉も…女の意地とか気概とか感じられた2016/01/09

星落秋風五丈原

11
岡っ引きの夫が死に遊廓でお針子として働くことになった女房おとせが飛び込んだ世界はいくつもの矛盾に満ちていた。慣れない言葉、独特の雰囲気に戸惑いながらもとから気のいいおとせは引き合い茶屋の主人・凧助に助けられて馴染んでゆく。ちょっとお節介なのも御愛嬌か。身を落として誰も寄りつかなくなった花魁を慕う猫、身分違いの恋に悩む人気花魁達を傍目に見ながら、「息子が妻帯しもう後は隠居だけ」と思っていたおとせの人生にも、思いがけず春が巡ってくる。まあ、この様子が微笑ましいというか。目の前にいたら必ず応援していただろう。2007/11/06

ショコラテ

8
話が進むにつれ、読んでいる方もどんどんご亭さんのことが良い男に見えてきてしまい、すっかり贔屓になってしまった。老いらくの恋って、「これから何年一緒にいられるのか」なんてことを分別くさく考えてしまって、またそれが現実だから切ないね。もう少し、二人の「これから」を読みたかったが、それが望めない終わり方だった。そのせいか、おとせは幸せになったはずなのに、胸の痛む読後感だった。ご亭さん、大好きだ。2010/11/26

みなず

7
イマイチ乗れずに、流し読み。2015/02/15

更紗

6
吉原の店でお針子として住み込むおとせ。日々の出来事やちょっとした事件を連作短編で綴っている。宇江佐さん得意の江戸の風景が目に浮かぶような一冊。凧さんと一緒になっちゃうラストには賛否両論のようだけど、私はかなり好きな本になった。続編が欲しいくらい。2014/07/20

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