光文社知恵の森文庫
忘れてはイケナイ物語り

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784334786267
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

内容説明

戦争は、人間を狂わせる。―この文集は、後世の人たちの正気を保つための書、忘れてはいけない正気の手がかりを伝える書である。

目次

沖縄(戦争の声(前田一)
命をつなぐにぃにぃの投げた石(大嶺政子) ほか)
出征(戦場断片―ビルマ従軍記から(高原村夫)
痛恨の極み(柿沼馨) ほか)
銃後(汽車の窓(上野道雄)
母の弟(田中民部) ほか)
本土空襲(来なかった“あした”(久保田正子)
母を奪った戦争(小西正孟) ほか)
敗戦(敗戦前後(浦上昭一)
私の体験手記(西川有作) ほか)

著者等紹介

野坂昭如[ノサカアキユキ]
1930年、神奈川県生まれ。早稲田大学文学部仏文科中退。大学在学中よりコント作家、CMソング作詞家として活躍。’63年、「おもちゃのチャチャチャ」で日本レコード大賞作詞賞受賞。’66年には、『エロ事師たち』を刊行して話題となった。’68年、『火垂るの墓』『アメリカひじき』で直木賞を受賞。「焼け跡闇市派」を自称し、歌手やタレントとしても人気を集めた。’83年、参議院選に立候補し当選したが、田中角栄首相の金権政治にけじめをつけるため議員を辞職。’97年、『同心円』で吉川英治文学賞受賞。2002年、泉鏡花文学賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sk4

52
知る人ぞ知る、『火垂るの墓』の原エピソードを含む戦争体験集。 沖縄では【慰霊の日】というのがあるんですが、それに合わせて読みました。 戦争は全てを狂わせる。 『火垂るの墓』で餓死した妹の後を追うように兄、清太は野たれ死ぬが、本物の清太である野坂は生き残った。生き残って、そして悔いる。俺が妹を殺したんだと。 周りは「仕方がないよ。戦争のせいだ」と慰めるだろうが、本人にしてみれば永遠に消す事のできない、妹の分を食べてしまった、妹の死因は餓死、という事実。 戦争が残した見えない傷あと。 心に刻みたい。2013/06/27

こず

4
戦争は悲しい。1歳の息子を思いながら読んだ。私達が戦時中に生きていたらと想像すると、胸がしめつけられて苦しくなる。絶対に戦争はしてはいけない。2016/07/27

和泉花

2
買ってみて、読んでみてよかった。戦争の体験談集。最初の野坂昭如さんの文章が素晴らしく、沖縄体験談への心構えができるんだけど、いきなり沖縄ではじまるのは重い。その次は、出征で特攻隊の話が数点あるのでさらに重い。皆さん文章がうまく、情景が思い浮かぶようだった。2014/08/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/6800505
  • ご注意事項