- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 雑学文庫
- > 光文社 知恵の森文庫
内容説明
三姉弟がみなアレルギーを持つ自称「呪われた一家」に生まれた著者は、幼い頃からアトピーに悩まされてきた。患者をゴミ扱いする医者、陰湿なイジメ、一秒で終了した初恋。そんな屈辱に耐えるなか、次々と出会う胡散臭い治療法に家族もろとも翻弄され続ける…。情けなさすぎて泣けてくる悪戦苦闘の青春を怒涛の勢いで描いた、アトピーとの「闘争」記。
目次
呪われたアトピー一家
アトピー患者の春夏秋冬
ミズイボというトラウマ
憧れのポテトチップス
ゲテモノ味の漢方薬と母の努力
謎のピラミッドパワー訪問販売
あだ名は「ゾンビ」「おばあさん」!?
アトピー仕様のマイホーム
恐怖!!血まみれのバレーボール
初恋は一秒で強制終了〔ほか〕
著者等紹介
雨宮処凛[アマミヤカリン]
1975年、北海道生まれ。’98年に右翼団体に入会するが、2年後に脱退。また愛国パンクバンド「維新赤誠塾」ボーカルとして活動。その半生を綴った『生き地獄天国』(太田出版)で作家デビュー。現在は、労働環境も生活も不安定な状況を強いられる「プレカリアート」問題をはじめ、貧困問題について取材と発言を活発に行う。「反貧困ネットワーク」副代表。フリーター全般労働組合賛助会員。日本ジャーナリスト会議賞受賞の『生きさせろ!難民化する若者たち』(太田出版)ほか著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひー ほ
6
☆☆☆☆ アトピーで苦しんでいるので共感できる。過去の辛い体験を笑いに変える著者にパワーをもらえる。東北の入院治療のエピソードは爆笑した。2011/09/03
フクミミ
5
「全治一生」この本で初めてこの言葉を知りました。それほどまでにアトピーの闘病は過酷なものでした。信じられない話ですが、医者から怒られ慣れているという著者・・アトピー患者は医者にとってゴミと言い切る彼女がどれほどの思いで通院しているのか、現役の皮膚科の医師にも是非読んで欲しい。 この本を読んでアトピーの事、ステロイドの事、そしてアトピー患者とその家族の精神的及び、経済的な苦痛を知る事が出来ました。 一日でも早い、副作用なしの新薬(保険適応)が出る事を望みます。2015/09/23
D21 レム
5
花粉症で窓をしめてばかりで、嫌な思いをしているから、共感する部分が多かった。しかし、すべてがあからさまで、雨宮さんの反応・行動が過激でストレートで、読後はしばらく絶句。頭が空白になり、自分がこの本に何を感じたのかもわからなかった…。実際に病気になった者にしかわからないルサンチマンを感じることは、他人に対する深い理解力を育てるように感じた。「みんなが被爆すればいいんだわ」にも共感。東北の病院で包帯だらけになる話は、なんともいいがたいカタルシス。アトピーは未だに未解決で困難な病気。アレルギーのない人は旧人類?2012/08/01
ミスター
5
著者と同じくアトピー持ちにとっては、あるあるネタの宝庫。うんうんと頷きながらだったり、酷い医者の話や自分にそういったことに思い当たるふしがあり腹が立ったり、著者の知識になるほどと思ったり。今現在ステロイドや塗り薬・飲み薬を一切使用せず自然治癒を目指していますが、副作用のないアトピー特効薬が開発されることを切に望みます。2011/10/22
rin
4
アトピーという病がこんなに苦しいとは知らなかった。最初はただの自虐ネタなのかと読みすすめていくと、この本は肉体的にも精神的にも社会的にも苦しんでいる全国のアトピー患者の声を代弁しているんだなとわかった。無知は人を傷つけるんだな、と思った。2010/01/25