光文社知恵の森文庫
漫画の奥義―作り手からの漫画論

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  • サイズ 文庫判/ページ数 307p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334784959
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0195

内容説明

「八方ふさがりになるか、四面楚歌になるか、それは覚悟のうえで、今ここで、あえて本音で漫画を語りたい」―漫画評論そのものに批判的だった手塚治虫が、初めて漫画論に関わった一冊。手塚漫画のルーツ、自らの創作の秘密から漫画の未来まで、死の直前に病をおしてまで伝えたかった思い、願いが込められた「マンガの神様、最後の対論」。

目次

第1章 漫画との出会い(昭和漫画史は楽天、一平に始まる;小学生で楽天と一平の違いを発見 ほか)
第2章 戦争と『のらくろ』(戦前の大ベストセラーだった『のらくろ』;四回変わった『のらくろ』 ほか)
第3章 手塚漫画のルーツを探る(映画がなければ手塚漫画もなかった;映画の青春を投入した ほか)
第4章 漫画の将来を考える(いつの時代にも漫画は迫害されてきた;焚書事件で犠牲となった漫画 ほか)

著者等紹介

手塚治虫[テズカオサム]
1928年大阪府豊中市生まれ。’46年『マアチャンの日記帳』でデビュー。以降、『鉄腕アトム』『火の鳥』『ブラック・ジャック』などヒット作を多数生み出すとともに、世界中のクリエーターに多大な影響を与える。’89年死去

石子順[イシコジュン]
1935年京都市生まれ。’53年中国から帰国。’61年東洋大学文学部卒業。映画批評、中国映画字幕翻訳を経て手塚漫画に出会い、’67年に手塚治虫漫画論を書く。以来漫画評論を始める。元和光大学教授、日本漫画家協会参与、映画・漫画評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

leopard gecko

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同名かつ同内容の書籍はいくつかあるようだが、手頃な文庫版で読んでみた。 まずは手塚治虫のルーツとなった昭和初期の国内外の漫画から話が始まるのだが、その量がすさまじい上に全てを系統立てて自分の中で再構築しているのがよくわかる。ところどころ挿絵で当時の漫画が解説されるのもビジュアル的に理解できて良い。 手塚治虫が漫画の世界を変えることができたのは、膨大な量の漫画を自分のものとして消化していたからだろう。それがよくわかる良書である。手塚治虫のルーツに興味がある人なら一読の価値あり。2013/08/25

hanet

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手塚治虫の影響を受けた漫画や映画のことから漫画論まで全4章構成。タイトルは漫画の奥義というよりは手塚治虫の奥義という方が近い気がしました。2010/04/27

bittersweet symphony

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評論家 石子順による手塚治虫インタビュー集。メインは戦前からの漫画家についての作家論・作品論を自身への影響も含めて説き起こしてゆくものとして構想されたものですが、89年の手塚の死によって中断されてしまいました。最終的には手塚の後の世代の漫画家への言及もある流れだったようで、この中断は惜しいですね。補填する形で手塚漫画への映画の影響についてと漫画が市民権を得る前後の受容史的な話に関するインタビューがついていますが、全体のテーマとしてはちとぼやけてしまった感があります。2008/02/08

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