出版社内容情報
猫と人間の触れあいと心の交流を、どこまでも切なく愛おしく描く「猫の短編集」。猫を愛する人すべてに送る一冊。
内容説明
六歳の真子のもとに、ある日子猫がやってくる。みゃーと名付けられた子猫は、しきりと人間に話しかけてくる。話すことが苦手だった真子は、みゃーとの会話を大切にしながら成長していった。だが真子が大学に進学したときから、その関係に変化が…。(「ネコの時間」)精一杯繋がろうとする人と猫。幸せも哀しみも、猫からもらったたくさんの想いが胸を熱くする感動の七編。
著者等紹介
柄刀一[ツカトウハジメ]
1959年、北海道生まれ。公募アンソロジー『本格推理』シリーズ(光文社文庫)への参加を経て、’98年、『3000年の密室』で長編デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mj
76
猫がらみの短編、7つ収録。いずれも劇的な展開ではなく、日常どこにでもありそうな話で、感情移入しやすかったです。2018/01/07
Rin
69
【図書館】猫の日に合わせて。残念ならがアレルギーのために猫とは暮せないけど、猫は好き。猫や他のペットと人の時間は違う。家族として暮らしてくれる彼らと私たちの時間は同じようで違う。だからこそ、一緒に喜んで楽しんで、悩んで慈しんで暮らしたい。どの物語も猫と人とがしっかりと向き合って、猫に救われたり癒されたりしている。でも「旅するトパーズ」に関しては犬のウメタとおじいちゃんの過去に涙が溢れる。今まで私と暮らしてくれた、家族になってくれた子たちに改めて大好きだったし、これからも大好きだよと伝えてくなる一冊です。2020/02/22
優希
56
猫にまつわる短編集でした。猫との絆があるからこそ、幸せも哀しみも感じるのですね。猫がくれる沢山の想いに胸が締め付けられました。2021/05/22
カムイ
47
ミステリーを書く作者なのに猫を題材した短編集です、作者が北海道出身なのをこの本を読んで知りました、なので北海道が舞台そして函館も登場する読んでいてもしかしたらあの場所はあそこなのかと思い読み進めた、猫との生活は猫好きにはたまらないだろう【猫の時間】【ずっとの時間】は特に好きだ【作曲家の香水】はミステリー仕立てである。2020/09/02
アクビちゃん
46
【図書館】「近藤史恵リクエスト!ペットのアンソロジー」に収録された「ネコの時間」が、あまりに好評であったので猫縛りの短編集が編まれたそうです。柄刀一さん、初読みだったのですが、優しい文章なので、いつもこの様な優しい話を書かれる方だと思ったら、本格ミステリ作家さんだったなんて驚きました。好きだったのは「ネコの時間」「旅するトパーズ」ネコを愛する方は、ぜひ読んでみてください。愛猫との時間がより大切に思えてくる事、間違いなし!です。2016/04/29