内容説明
斉木たち三人の男に、謎に拘わる女性・室井沙都を加えた四人は「宝捜し」を進めていき、和歌山の地に辿り着く。その過程で、金貨を埋めた男・芹沢由郎の数奇な人生が、彼らの前に浮かび上がる。闇の世界に君臨した芹沢の哀しい思いと、満開の桜の花のイメージに突き動かされた人間たちの縁。金貨が語る膨大な物語の結末で、彼らが手にできたものは何だったのか。夢に突き動かされた男と女。人生がいとおしくなる傑作。
著者等紹介
宮本輝[ミヤモトテル]
1947年兵庫県神戸市生まれ。’77年『泥の河』で太宰治賞、’78年『螢川』で芥川賞、’87年『優駿』で吉川英治文学賞、2004年『約束の冬』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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