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光文社文庫
サラマンダーは炎のなかに〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334761875
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

学生運動に燃える1960年代のヨーロッパ。イギリス人のマンディは西ベルリンに渡り、急進派学生セクトのリーダー、サーシャと知り合う。学生集会の騒乱のさなか、マンディはサーシャを命がけで救出、二人は固い友情で結ばれる。だが、そのためにマンディはイギリスに強制送還される。やがて英国文化振興会で働くマンディの前にスパイとなったサーシャが現れた…。冷戦時代からイラク戦争に至る二人の男の壮大な物語。

著者等紹介

カレ,ジョン・ル[カレ,ジョンル][Carr´e,John Le]
1931年イギリス生まれ。オックスフォード大学卒。外務省書記官となり、英国情報部にも在籍。在任中より作家活動を始め、『寒い国から帰ってきたスパイ』で世界的な評価を得る。スマイリー・シリーズなどでその地位は不動のものに。アメリカ探偵作家クラブ賞巨匠賞、イギリス推理作家協会賞ダイヤモンド・ダガー賞などを受賞

加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生まれ。1998年に『ヒーロー・インタヴューズ』(朝日新聞社)で翻訳家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

86
本書からはル・カレは激しく怒っている姿が窺える。それは9・11同時多発テロを行ったアルカーイダに対する怒りではなく、それを大義名分にして再び戦争を引き起こしたアメリカ政府に対しての激しい怒りだ。20世紀が国対国の、それぞれのイデオロギーの対立による戦争の時代であるならば21世紀はテロと国との戦いと云われていた。つまり2001年に起きた9・11の同時多発テロはそのテロの時代の幕開けとして実に象徴的だった。そしてこの世界の構図をテッド・マンディとサーシャという2人の主人公を通じてル・カレは語っていく。2024/04/13

紅はこべ

16
上巻は一人の英国人が心ならずも諜報活動に参加せざるをえなくなるまでの過程を描く。冷戦時代の西ベルリンの描写がよかった。テッド・マンディってテッド・バンディと名前が似てるね、関係ないけど。2015/06/10

鐵太郎

9
原題「Absolute Friend」 とは、「親友」という意味でしょうか。もっと高位のものでしょうか。よくニュアンスがわかりません。かつて資本主義のファシストたちへの怒りを共有し、左翼活動家として正義の戦いに邁進した二人が東の諜報員としての活動を開始したのち、英国情報局の手に取り込まれます。錯綜した運命の流れの中でベルリンの壁が崩壊したのでした。2010/07/16

テキィ

4
「ジョン・ル・カレを読まなければ小説を書こうなどという大胆なことは考えませんでした。」と書いた打海文三が亡くなって4年。10月9日に著者を偲びながら読む。http://bit.ly/oRMjgA 2011/10/15

Hiroshi Takeshita

2
これまた強烈なルカレ節である。かなり集中して読まないと簡単に置いてきぼりを喰らう。登場人物も初見で、頭に叩き込んでおかないと、再説明はないし、状況の反復も一切してくれない。それでも、頑張って読む価値があるのだなぁ。2019/02/07

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