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光文社文庫
ゆすらうめ―江戸恋愛慕情

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  • サイズ 文庫判/ページ数 328p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334746551
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

路は夫に先立たれ、二人の子供と舅である滝沢馬琴と暮らしている。目の見えない馬琴は『南総里見八犬伝』の口述筆記を路にさせていた。ある日馬琴の古くからの知人、幸右衛門が訪ねて来た。庭で熟していたゆすらうめの実を供すると、幸右衛門は本所にあった小料理屋での出来事を語り出すのだった(「ゆすらうめの家」)。江戸に生きる女たちの恋愛を描いた連作短編集。

著者等紹介

梓澤要[アズサワカナメ]
静岡県生まれ。明治大学文学部卒。1993年「喜娘」で歴史文学賞を受賞して作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイプ

20
滝沢馬琴は晩年失明し、「南総里見八犬伝」を口述筆記したのが嫁の路。二人の関係を軸に滝沢家に出入りする人々の恋愛事情。どの話もあまり余計な説明がなくすっきりした印象、でも味わい深く読めました。2017/06/14

鍵ちゃん

12
路は夫に先立たれ、二人の子供と舅である滝沢馬琴と暮らしている。目の見えない馬琴は「南総里見八犬伝亅の口述筆記を路にさせていた。ある日馬琴の古くからの知人、幸右衛門が訪ねてきた。庭で熟していたゆすらうめの実を供すると、幸右衛門は本所にあった小料理屋での出来事を語り出すのだった。(「ゆすらうめの家亅)路と馬琴を通じて江戸に生きる女達の恋愛を描いた連作短編集。その頃の恋愛は自由に出来ない辛さがひしひしと伝わってきたな。2021/04/17

山内正

6
ぶっ通しで根も尽き果て義父の早口 で語る、とても意味など考えられず 義姉の届け物におよねを使いに 弾むような急ぎ足が聞こえ堪らず駆け出した 知り合った清ニに会える 奉公の時は大旦那、息子に番頭と 物置へ連れ込まれて 部屋であんた今に泣きをみるよ さっきも年増が連出されてたよ 帰った清ニは直ぐにおよねを抱いた 女って奴は裏でぴったり合う良さが分からねぇと違う顔を見せる 自分の独りよがりと世帯を持ち女房になってと思ってたが 店から内儀おひさが大柄で眠げな顔で出て来た知れてないのか亭主にまだ 何事も無かった様に2021/09/25

ぶんぶん

6
滝沢馬琴、晩年の口述筆記の話に興味があったのですが、滝沢家に出入りする人々の情愛模様が季節感を交えて秀逸でした。 後家さん、女主、下女、妾、養子に出した実の娘・・・規則やしがらみに縛られた女性たちの性と生を描き、情念すら感じました。 ほんと、女性は身体で人生を感じ取る事もあるんだなあ、と・・・ 文章の達者な人ですね、他の作品も読んでみたいと思っています。2012/02/16

山内正

5
おつんの事だけど行儀見習に出そうかと母親幸が訪ねてきた 町内でおつんちゃんと慕われてる 御祖父様の本難しいけどと読み出す 法事の時に路伯母様が母親と 口にしてはいけないと思う まるで島だ手習いも湯屋も床屋も 皆知合だ声を掛けてくれる 町を一回りしたら楽しい 若い侍が色なき風の話を教えてくれたと思い出す二階で空を見て 去年はみんな町に居たのに 路伯母様の顔が恥ずかしくて見られない 去年は見れたのに お母様私奉公に出ます2021/10/30

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