内容説明
ひんやりとした美術館のなか、私は一枚の大きな絵の前に立っていた。夕暮れ時に、羊の群れを連れ帰ろうとしている羊飼いの男のうしろ姿。彼の人生が見えるような絵だ。と、次の瞬間、風が吹いた。マントの裾が揺れ、男の顔が振り向こうとして…(最優秀作)。大好評の“寄せられた「体験」”シリーズ、『奇妙にこわい話』の通算第八弾。今回も、もちろん、傑作揃いです。
目次
羊飼いの男
スリッパの中で
右手
どこかの世界から
肉まんは美味しい
ガラサーの森
明烏
電話のベル
地下室の住人
オチマ人形、七十年の怪
ひとりかくれんぼ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鬼灯の金魚草
14
図書館で見つけてそのまま読んでしまったが、直前に読んだのが平山先生の東京伝説シリーズだったので霞んでしまった。違う日に見つけりゃ良かったのに。あたしのバカ。2016/09/07
りんふぁ
5
ほどよいゾクゾク感。2017/03/14
そのぼん
5
背筋が寒くなりそうなものから、毒気を含んだようなものまで収録されていて面白かったです。2012/03/10
Ryoko
4
寄せられた怖い体験を阿刀田さんが選び一冊にまとめたもの。あまり怖くなかった。「怖い」といってもホラーの怖さじゃない話もあり。一話がどれも短いので、さらりと読めストレスなく、その辺りは良かった。2018/12/19
丸山政也
3
佳作以下のなかに面白いものが多々ありました。2013/10/18