光文社文庫<br> 国を思うて何が悪い―一自由主義者の憤慨録 (新装版)

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光文社文庫
国を思うて何が悪い―一自由主義者の憤慨録 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 227p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334744113
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「大新聞の正義面」「作られた世論に乗せられる人」「陸軍式の独善的思考」「国の権威をドブに捨てる政治家」そして「卑下と自虐の果ての反動」―。左がかりも、右寄りも、それが極端に走れば、きっと大きな揺り返しが来る。透徹した「自由主義者」の視点から、日本の「未来」を見通した、いまこそ新しい名著、復刊!日本人よ、「見識」を持て。

目次

戦時下のリベラリスト
文化人は自由主義がお嫌い?
国旗に対する国際儀礼
文化大革命を讃美した人たち
文士に多い安普請
礼儀知らずの新聞記者ども
天皇制の論じ方
植民地経営に見る陸海軍かたぎ
日の丸の由来
君が代の由来〔ほか〕

著者等紹介

阿川弘之[アガワヒロユキ]
1920年広島県生まれ。’42年に、東京大学国文科を繰り上げ卒業し、海軍予備学生として海軍に入る。海軍大尉として復員後、志賀直哉の知遇を経て師事。’53年、学徒兵体験に基づく『春の城』で読売文学賞を受賞。’94年に、『志賀直哉』により、野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。’99年、文化勲章受章。’02年には、『食味風々録』で、読売文学賞を再び受ける。芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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双海(ふたみ)

37
私は「愛国」という言葉が嫌いでして。国は折に触れて「思う」くらいが丁度よいのだと思っています。海軍と陸軍の違いが当事者目線で語られている点が面白いです。阿川さんのご友人の話で、軍事教練を担当した陸軍中佐が、「畏れ多くも軍人勅諭は万葉仮名で書かれておる」と言ったのを聞いて、「阿呆、万葉仮名じゃない。ありゃ、変体仮名だ。あいつら全く教養がないからいやなんだ」と、かげでうんと罵ったそうで・・・笑っちゃう。2015/07/01

カブトムシ

27
阿川弘之は、志賀直哉の晩年の門下生でした。彼のエッセーには、志賀直哉のことを語ることが多いです。私は、志賀直哉が三島由紀夫の死に関して「やっぱり嫌な死に方をした。弟子にしなくて良かった」と言ったという記憶があります。それは阿川の本から得た記憶かな?ともう30年以上も昔のこの本を書棚から引っ張り出して、調べた次第です。この本には、志賀についてもやはり言及しています。しかし、三島の死についての志賀のコメントは、見つかりませんでした。「陸軍の三島、海軍の阿川」ということで、三島由紀夫のことには、言及があります。

けやき

24
何事もバランスだなと思いました。生きている最中ではそのバランスをとるのが難しいんだけどね。2016/06/19

金吾

16
言っていることは至極まともなことだと思いました。しかし海軍に対する身贔屓はいつもすごいと感じます。2020/11/13

じゅん兄

16
25年前に買った旧版の再読です。日本人は、戦争のトラウマとちょっと偏った戦後教育によって、愛国=右翼であるかのような考えがあり、素直に国を愛することに抵抗がある人が多いのではないでしょうか。国旗や国歌もそう、一部の人からは「日の丸」「君が代」が悪者扱いされているけど、悪用した連中が悪いのであって「日の丸」「君が代」を正しく敬うことを教育するほうが良いんじゃないかな。この本を読んでいると「君が代」は実は恋歌だったらしい、恋歌が国歌だなんて素敵じゃないか。2012/09/10

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