内容説明
八尋由花は、恵まれた境遇にありながら、育児疲れとストレスから、わが子を窒息死させてしまう。その後、雲仙の雪中を彷徨っているところを、女流陶芸家の乾陶子に救われる。妊娠中の陶子は行方不明の恋人を捜していた。やがて、由花の子殺し事件の公判が進行するなかで、意外な事実が明らかになる。二人の女性の生き方を通して、「子は誰のものか」を問う力作。
著者等紹介
夏樹静子[ナツキシズコ]
東京都生まれ。慶應義塾大学英文学科卒。大学在学中に『すれ違った死』が江戸川乱歩賞候補になる。1970年、『天使が消えていく』が再び江戸川乱歩賞候補。’73年、『蒸発』で第26回日本推理作家協会賞。丹念な取材と繊細な心理描写、着想の斬新さで新テーマに挑みつづける。長年にわたり、水準の高い多彩な作品群を生み、2006年には第10回日本ミステリー文学大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tae521
0
子供を愛せない面倒見れない。そして手をかけてしまい命を奪い取る。現実の世界でも多くの子供が殺されている。由花は恵まれた育ちで高学歴であっても心の学びが欠落しており、自ら誰か手助けすることなんてなかったのだろう。子育ては子供のペースでしかできないことを容認しなければならない。何よりも愛しいと思う気持ちがあるからこそ子育てできるのだな。身勝手な人々が身勝手な思いで行動する。そして破滅がやってくる。陶子が幸せになってほしいと祈りたい気持ちだ。2016/01/08
れん
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うーん、先が気になり、一気読みでした。でも、強く印象にのこるものはありません。あー面白かったで、終わってしまう小説です。2015/06/30