内容説明
アートフラワーに隠された濃紺の風呂敷包みを届ける途中、上村岬は母娘を車ではねた。「たとえどんな事態になっても、必ず俺が助けてやる」愛人・守藤秀人の言葉で岬のためらいは消えた。殺人と死体遺棄容疑、自首目前の逮捕、示談の決裂、死因鑑定の揺れ。法壇と傍聴席の背後には不穏なさざ波が。量刑に厳しいと評判の神谷裁判長は審理の帰趨をどう判断するのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
有沢翔治@文芸同人誌配布中
3
上村岬は造花を配達中に事故を起こして、人を殺してしまった。議員の息子、守藤から頼まれてのこと。造花を助手席に移して、後部座席に寝かせて病院に運べない理由があった。なぜなら造花の風呂敷包みには政治献金が包まれていたのだ。仕方なくトランクへ乗せて運ぼうとしたが……。http://blog.livedoor.jp/shoji_arisawa/archives/51512875.html2020/05/06
ゼロワン
2
なにより、くどくどしてない所が良い。それでいてしっかりとした内容であったと思う。どのような幕引きなのか急ぎ下巻へ。2015/04/05
めちゃん
2
愛する男を守るため事故を隠そうして母子を殺してしまった主人公の心境に同感することはないが、それでも妻子がありながら守ろうとしてくれる人がいるということがなんだか羨ましい(笑) どういう結末になるのか下巻が楽しみ。2013/10/26
mie
2
続きが気になります。2013/01/30
Margate
2
これもまた 魔のキ○スクで ついつい 禁断の 「購入」に走ってしまったものです(涙) 夏樹静子さんが 『椅子が怖い』を書かれる前あたりから 実は もー かなり泣きたいくらい 心配しとったがです ものすごく 寡作になってしまわれたで・・・ 二度と 「書いて」下さらんのぢゃなかろーか・・・と。 ぢゃって 大好きなんだもの これは文庫なので ハードカバーはとっくに 出ているのかも 知れないけれど また こんなスゴい作品に出会えて 嬉しいです (夜中なので↑熱すぎ;;;) ――― つづく。2004/10/26