光文社文庫
長い長い殺人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784334728274
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

金は天下のまわりもの。財布の中で現金は、きれいな金も汚ない金も、みな同じ顔をして収まっている。しかし、財布の気持ちになれば、話は別だ。刑事の財布、強請屋の財布、死者の財布から犯人の財布まで、10個の財布が物語る持ち主の行動、現金の動きが、意表をついた重大事件をあぶりだす!読者を驚嘆させずにはおかない、前代未聞、驚天動地の話題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

340
語り手は誰だと思ったら財布。がっくり。短編で長編を編むというのぱ継ぎ接ぎ細工(patchwork)のようで面白い。新妻が亡くなったのは納得がいかない。解説は日下三蔵。火車と理由についていろいろ書いている。直木賞についてもいろいろ書いている。たしかに、傾向としては二作に似ている。「長い長い殺人」の方が好きだ。直木賞という枠よりも、読者の人気の方が大切であり、その次に本屋の人気が大切だということは近年の傾向。解説で長々書くことではないかも。2013/06/11

ちょこまーぶる

171
財布が主人公?って思いながら読んでいたら、いつの間にか引き込まれていた作品。財布って家の中でも持ち主の近くにいるし、外出時も必ず持っていて、財布に人格があったらこの作品のように、持ち主のことを冷静に観察しているんだろうと思ってしまった。財布の視点で物語を展開しながら、様々な登場人物が一つにつながっていくあらすじに感服しました。2013/01/04

パフちゃん@かのん変更

137
昔読んだ本ですが、まだ登録していなかったので再読。結末を忘れているので、何度でも楽しめます(笑)登場人物の財布が語るという設定。短編集が繋がって大きな物語になっている。宮部みゆきさすがですね。真っ黒の人物は早くから特定されていてこれをどう進めるのかと思えば・・・。なるほどね。宮部作品の子どもの扱いが優しい。雅樹君、いい子なのに、親に真剣になってもらえなくて可哀そうでした。叔母さんの事も。2013/10/16

どんちん

134
財布の語り部・・・・・なるほど、すばらしい技巧だ!が、10人の財布は多いだろw 途中で、先を読みたい気持ちと話の全体像が不明確になり少し戻らないとという気持ちがせめぎ合いちょっと大変でした!そんな気持ちが伝わったのか、途中の財布さんたちは、今までの流れをまとめてくれたりと、いやいや本当にできた財布さんたちだw 動けない財布さんたちが知りえることしかわからないので、事件そのもの詳細な状況は不明で本当にそこまで発覚しない?と思うも、そんな突っ込みをする暇もなく吸い込まれてしまった語り部に完敗ですね。2013/05/02

相田うえお

129
★★★☆☆19055 宮部みゆきさんの作品は最近、読んでなかったなぁ〜、よし!これ!古めの作品いってみよーって事で。章毎に登場人物が少しずつ繋がり合い、なるほど〜という感覚がゾクゾクぅ〜っ!で、『私は財布です。』くぅ〜っ!語りを『財布』にやらせてしまうなんて発想、凡人は考えもしないからねー。凡人代表の当方だと『私はパンツっす!』とかの発想だからなぁ〜。なに?くさい話になるって?じゃ、次案として『フガフガ〜私は入れ歯フガフガ〜』ほ〜ら、駄目だったでしょ、登場人物 年寄りばかりに偏っちゃうもんね。おススメ!2019/06/19

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