目次
1 “平和主義者”が戦争を起こす
2 戦争を否定すると近代文明が崩壊する
3 国連の幻想と国境の思想
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中年サラリーマン
20
おそらく小室博士の頭が一番キレキレの頃に書かれたのではないかと思わせるぐらいの濃度。文庫本のこの厚さでこの内容をここまで説明できるんですね。戦争論というよりは文明に生きる僕らが、文明というものに対してどういう視点をもって分析していくかを簡潔に語った本。恐らくこの本だけ読んでも簡潔すぎて何言ってるか分からないと思われます。「日本人のための憲法原論」を先に読むといいかも。2014/03/15
2浪丸
0
新安保理決議があった今こそもういちど読み直したい一冊。戦争を罪悪だと一刀両断している人からすれば、目から鱗の落ちる内容であることは間違いない。2015/12/25
riow1983
0
日本人は文明と自然の区別を付けず、西洋人は文明を拡大して自然を駆逐し過ぎた。なるほど。その場の空気に抗えなかった、とか確かに空気=自然で作為の可能性をこれっぽっちも認めてない。一方西洋人は社会契約説に立って社会は文明であって自然ではなく、作為の対象であると信じるが、さてその契約は履行されるべし、という信義則的原則は一体どうやって成立したのか?と問われれば論理破綻に陥ってしまう。笑えた。2013/09/21
saboten
0
第二次大戦勃発にあたり、欧州に腐るほどいた「平和主義者」の果たした役割について勉強になった。 戦争を防ぐには「平和」を唱えるのではなく、まず「戦争」というものがいかなるものであるのか知らなくてはならないと思う。2013/04/04