光文社新書<br> 勤勉は美徳か?―幸福に働き、生きるヒント

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光文社新書
勤勉は美徳か?―幸福に働き、生きるヒント

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  • サイズ 新書判/ページ数 260p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334039080
  • NDC分類 159
  • Cコード C0236

出版社内容情報

日本の労働者の多くは、仕事のなかで幸福を感じることができていない。神戸大学教授が、法学者の観点から労働の本質に迫る。

内容説明

私たちは、人生の時間の多くを仕事にあてている。ということは、仕事の時間を幸福に過ごすことができなければ、幸福な人生を送ることはできないともいえる。しかし、厳しいノルマや納期に追われている、意に沿わない会社の方針を押しつけられる、長時間の非効率な会議が多い、会社から評価されない…といったことに悩んでいる人も多いのではないだろうか。大きなストレスを抱えている現代日本の労働者が幸福になる道はないのか。労働法の専門家が、働くことの本質、労働者が不幸となる原因、人事と評価、ワーク・ライフ・バランス、日本特有の雇用・休暇文化などを見直しながら、「幸福に働き、幸福に生きる」ためのヒントと具体案を提示する。

目次

第1章 労働者が不幸となる原因を考える―過労・ストレス・疎外
第2章 公正な評価が、社員を幸せにする―良い会社を選べ
第3章 生活と人生設計の自由を確保しよう―ワーク・ライフ・バランスへの挑戦
第4章 「どのように」「何をして」働くかを見直そう―職務専念業務から適職請求権まで
第5章 法律で労働者を幸福にできるか―権利のアイロニー
第6章 休まない労働者に幸福はない―日本人とバカンス
第7章 陽気に、自由に、そして幸福に―勤勉は美徳か?
第8章 幸福は創造にあり

著者等紹介

大内伸哉[オオウチシンヤ]
1963年兵庫県神戸市生まれ。東京大学法学部卒業、同大学院法学政治学研究科博士課程修了。神戸大学大学院法学研究科教授。法学博士。労働法を専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

100
「仕事 = 苦役(labor)→65才まで我慢」 or 「仕事 = 作品(work)→生涯現役 」のどちらで働きますかという提案書。ご時世だからとか、ITが発達したからとか前向きな理由で、後者の働き方かたが増えるという考え方もできるだろう。ただ将来に向かって、公的年金の支給開始年齢が陽炎のように遠ざかっていく。人に命令されてしぶしぶ動く期間がより長期化すると体がもたないので、後ろ向きな理由でworkを始める人も多くなると思う。2016/04/21

おさむ

46
なんだか啓蒙書のような題名ですが、中身はニッポンの労働法や判例から見えてくる、これからの「幸せな働き方」。日常の仕事に創造性を追求して主体的に取り組む。かつ必要な転職力を身につけるため主体的に行動する、というのが筆者の主張。そういえば、ある高校野球の監督さんが言ってました。「練習をやらされているうちは伸びない。自ら取り組むことで成長する」と。似てますね。2017/06/27

Kazehikanai

18
日本人が幸福になる働き方を最新の労働法制や話題から考える。主体性を確保することが大切だというのは共感できるが、本書が処方箋として提示する、転職力や情報を得て(Information)、分析し(Analysis)、行動する(Action)というIAAなる仕事の仕方は、具体性に乏しい。基本的な労働法にまつわる記述や他国との比較は参考になるが、比較の対象が著者の知悉するイタリアというのも、あまりいい比較とは言えない気がする。問題提起はよいが、IAAが甘い気がする。いずれにしても日本人の在り様から考えさせられた。2016/11/10

寝落ち6段

17
人生のほとんどは働いている。働かなければ、食っていけないし、働き終わった後の生活もままならない。働く理由はそれぞれだけれども、働くことは人生の一部であり、人生の充実の大きな要因を占めることだろう。だから、働くことが充実している方がよりよい。現在は、法律で労働環境を縛っているが、それだけでは幸せな働き方にはならない。働き方が、自主的なのか、奴隷的なのかが重要だ。2023/04/12

y_nagaura

14
今月の勤務先読書会の課題本。 日本政府による余計なお世話は無期転換権に始まったわけではなく、有給休暇や育児休業など、多岐に渡るというのが目から鱗。まさに「素晴らしすぎるとかえって使えない」 ホワイトカラー・エグゼンプションの真の問題は、適用すべき創造的な仕事をする人の数が不十分なこと。 権利よりも自由、主体性ということをもっと真剣に考えなければならない、ということでしょう。 先日読了した『モモ』に通じる内容で、物語を思い出しながら読むこともしばしばでした。2018/07/08

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