内容説明
二〇〇三年秋、衆院解散。マニフェスト選挙、始動―。マニフェスト(政権公約)とは数値、財源、期限の入った選挙公約のことで、誕生は一八三四年の英国に遡る。日本では最近になって、地方からの新しい政治の波としてスタートし、とうとう中央の政治舞台でも主役に躍り出た。「公約なき国ニッポン」に政策本位の政治を取り戻すことができるか―。本書では、「マニフェスト」を追い続けてきた新聞記者である著者が、マニフェストがどんな歴史と効力を持ち、日本の政治をどう変えてゆくのか、また理想のマニフェストとはどうあるべきか、などを、永田町での豊富な取材を元に、臨場感を交えて解説する。
目次
第1章 マニフェストの誕生
第2章 公約なき国ニッポン
第3章 はじまりは地方から
第4章 中央で高まるマニフェスト熱
第5章 政党別マニフェスト比較―初のマニフェスト選挙を迎えて
第6章 理想のマニフェスト―15のポイント
著者等紹介
金井辰樹[カナイタツキ]
1963年、愛知県生まれ。慶応義塾大学文学部史学科卒業後、中日新聞社(東京新聞)入社。浦和支局勤務を経て東京本社政治部。自民党、野党、官邸記者クラブなどを担当。’99年から3年間、ワシントン特派員(政治担当)として米国総局勤務。2000年大統領選、米中枢同時テロなどの取材にあたる。現在は政治部に戻り、遊軍キャップとしてマニフェスト報道を担当している
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
すしな
10
130-21.衆院選挙があったので読んでみました。公約とマニフェストの違いは、具合的な達成目標となる数値と、その政策を行うことのデメリットも書いてあることだそうです。2003年小泉政権の頃に書かれた本だったのですが、それから18年たっていますが、未だに日本でマニフェストが根付いていないですね。理由を考えてみたのですが、日本では主に官僚が政策を考えているので、選挙に出ている議員はそもそも議員立法自体をあまりしてないようでうすね。ただ、マニフェストがあるイギリスが良いかというとそうとも言えないなと。2021/11/04