内容説明
タリバン崩壊後の世界地図を改めて見てみると、アメリカは見事なまでに中国包囲網を完成させていた。一方、表面立ってアメリカの挑発に乗らない中国だが、その裏で強かな外交戦略を展開している。実は相思相愛を続ける米中関係史と、中国・アメリカでの現地取材を元に、米中関係を軸に展開する二十一世紀の世界情勢を読み解いた書。
目次
第1章 米中冷戦を仕掛けるアメリカ
第2章 アメリカの挑発に乗らない中国
第3章 米中、相思相愛の歴史
第4章 中国という果実
第5章 張りぼての中国経済
第6章 中国のマーケットを歩く
第7章 台湾という火種
エピローグ 何も知らない日本
著者等紹介
田中宇[タナカサカイ]
1961年生まれ。繊維メーカー勤務一年を経て共同通信社入社。その後、マイクロソフト社で「MSNジャーナル」を立ち上げる。現在は個人で国際ニュース解説記事のメールを配信
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
37
2002年刊行ということで、世界のパワーバランスも当時とは大きく変わってしまった。確かに国民が知らない(知らされていない)ことも多く、不安である。2015/05/11
Humbaba
5
外交とは,時刻の利益を最優先して行うのが普通である.しかし,今までの日本は様々な者に縛られて,最適な道を選んできたとは言えない.それどころか,事実を知らないままに道を選び,それによって不利益を被ってきたとすら言える.まずは知ることが,すべてのスタートとなるだろう.2010/10/04
おらひらお
2
2002年初版。後半がややダレますが、読む価値がある一冊ですね。疑うことも大切ですね・・・。2012/11/22
Humbaba
1
国際政治において最も大切な事は,如何にして自国に利益をもたらすかである.建前上どのようなことを行っていたとしても,極論をすればその一言に収斂する.米国と中国という2つの超大国の間に立つ日本.それぞれの本心を知ることが,日本という国に利益をもたらすような正しい決断をするための第一歩となる.2012/01/24
aiueo
0
苦手分野のため時間がかかった。難しい。知らないことを沢山教えてもらった。日本は、アメリカ様(うわべだけ)のほうばかり見ていて、世界や中国をきちんとみる事が出来ていいない。アメリカの真意だって見ていない。中国がどんな国か興味を持ちました。2011/01/12